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ヨガ講座5 プラーナーヤーマの理論と実習(復習)
1年半ぶりにようやく最新の5回目講座の聴講が出来ましたので記事をUPします。
懐かしの町田の学び舎に3年ぶりに行ってきました。以前は長机で座って講義を聞いていたのですが、なんと今は1人ずつピカピカの机が配備されていて、羨ましい限り。私達は第5期ですがこの6年であっという間に現在は第22期、講座は相変わらず大人気のようです。今回の講義は長澤先生でした。
アーサナについても、私達の代も一昨年の聴講でも載っていなかった、アイソメトリックのアーサナもしっかり写真入りでテキストに載っていました。(最近私のレッスンでも少し取り入れてはいますが)あ~やはりまた最新の授業を受けに聴講に行かなくてはいけません(冷汗)
この日は午後に中間試験を挟んだのですが、急遽試験官の任務を仰せつかり、実技指導の評価をさせて頂きました。皆さんとても勉強熱心、私の担当した6名はテキストを見ずに暗記して指導出来ていました。私達の時はテキスト見ながらやっていた人が大半でしたが(汗)優秀な代で素晴らしいです。
さて、ヨガ講座5回目はプラーナーヤーマの理論と実習。
ヨガでいうプラーナとは「生命エネルギー」のこと。動かない物質にもエネルギーがあります。
プラーナの自由度が増せば増すほど、意識化できる範囲が広がって行き、人間は進化して行きます。ここで言う人間の進化とは、量ではなく質のこともいいます。
私達が目指すのは、ゆったりした専心状態、そして思考作用の停止した止滅状態。それには呼吸が非常に関係します。呼吸が乱れる時は心も粗雑化しています。集中している時(無心)は呼吸も止まったかのような静かな呼吸になっているのを誰しも経験したことがあると思います。
プラーナーヤーマ(呼吸の制御)をすると「心の闇を覆っている闇が取れてくる」とヨーガ・スートラには記されています。そして「何をするのにもくり返しくり返し行いなさい」とも記されています。とてもシンプルですね。「毎日くり返しやったらどうなるのかは、自分が体験して下さい」(長澤先生談)(笑)
木村慧心先生らが、アーサナ(ポーズ)、プラーナーヤーマ、瞑想をして血液中のNK細胞の変化を計測した実験があるのですが、全員プラーナーヤーマではNK細胞がUPしていました。
NK細胞とはガンを殺してくれる免疫細胞です。健康な人でも毎日ガン細胞が出来ているのですが、免疫がこれを殺してくれるのでガンにならずに済んでいます。アーサナ(ポーズ)よりもプラーナーヤーマのほうがNK細胞の数値が上がります。そして更に上がったのが瞑想でした。
ヨガをするとなんとなく気持ちがいい、すっきりする、などといった気分の次元の話ではもうないのです。私達の体の細胞レベルで変化が起こっているのです。それがようやく近年の研究によって明らかになってきました。
「呼吸を制御すること、心を制御すること」がどれだけ自分に影響を及ぼすかをよく知って頂きたいのです。ヨガがはるか昔から伝わってきたのには、経験を通してこういうことがわかっていたからなのです。
「呼吸は人間の機能の中でもっとも重要なものです。呼吸こそ魂と肉体を作るもの」アンドルー・ワイル
ヨガの呼吸法もご参照下さい
****************************************
以下は以前の記事です。(2010.10.24)
実は今回は復習ではありません。この回はどうしても日程が合わず、復習に参加出来ませんでした。唯一以前の資料と大きく今年の講座の資料が変わっていたので楽しみにしていたのですが・・・来年の講座でお勉強するとしましょう。
さて、目には見えないプラーナですが「生気」「エネルギー」などと訳されるこの「プラーナ」とはいったい何でしょう?インドのVYOGA発行のDr.NAGENDRA著「PRANAYAMA The Art and Science」によると
“全創造物の共通した基本構造は、インドの伝統ではプラーナと呼ばれている。自然界のエネルギーはプラーナの粗雑な現れ。プラーナは心と物の架け橋として働く生命原理”
と書かれています。
ストレスによって意思の働きが乱されるとプラーナの働きも乱れ、続いて呼吸作用が不均衡になります。不均衡が生じると生理的機能が乱されて、喘息や高血圧、過敏性大腸炎、偏頭痛、胃酸過多症などの病的状態が生じてきます。
“私達は随意神経系に自分の意思で指示を出して、自分の呼吸を変えることが出来、結果として視床下部が行っている呼吸の自律的コントロールから随意神経系を開放する事ができる。つまり自律神経機能を随意に意識的に、自由に変化させる事が出来る”
簡単な例をあげると、お腹を膨らませて呼吸をするとセロトニンが増えます。セロトニンという物質は心を落ち着かせる働きがあります。ここで大事なのは意識して呼吸をする事です。鼻から吸って鼻から吐く。脳を刺激するのです。
プラーナーヤーマ(呼吸の制御)の目的とは、脳中枢(神経系)が持つ能力をよく理解して、それらの能力を活用して外界からの生気や、内的心理気管である意思や、体内の主生気の働きを制御することです。呼吸を自律的コントロールから意識的コントロールにすることが大事です。最近の研究では脳が意識を生み出すのではなくて、意識が脳の各部分を使っているのではないかと科学者が気づくようになりました。大脳新皮質は思考活動、高級な感情、高い意識をつかさどるところですが、プラーナーヤーマはこの意識を活性化させます。無意識の自動化運動の環を断ち切ると鮮明な意識化を促します。ヨーガにおいては気づきが重要視されます。皆さんもヨーガの呼吸法をして瞑想し、意識が鮮明かつ無心となった経験をお持ちだと思います。日ごろ問題意識を入れておけば無心となった時に答えが「ポン」と出てきたりします。これがヨーガの醍醐味です。
右鼻はスーリヤ・ナーディ(太陽の気道、ピンガラ)と呼ばれ、左脳を活性化し、交感神経を刺激。
左鼻はチャンドラ・ナーディ(月の気道、イダー)と呼ばれ、右脳を活性化、副交感神経を刺激。
これを鑑みてヨーガには色々な呼吸法があります。ヨーガの行法の中には、私たちの体の種々の組織を浄化するいくつものクリヤー(浄化法)があります。それらの全ての行法はすべて、体を綺麗に浄化する方法です。ですから例えば私達が毎日行っている洗顔や歯磨き、入浴などはクリヤーだともいえます。ですがヨーガでクリヤーという場合は、ヨーガ行者が考え出した、体の内部までをも浄化する事を目的とする特別な行法です。
視力に関する浄化法トラータカ、喉から鼻までの気道上部を浄化するネティー、腹筋と消化器を浄化するナウリ・・・など色々な浄化法がありますが、今回は喉から肺までの気道下部を浄化するカパーラバーティをとりあげましょう。
カパーラバーティは吸う息よりも吐く息を意識し、一気にフッと両鼻から音が聞こえる位勢いをつけてお腹をへこませて吐き出します。お腹をゆるめると自然に鼻から息が入ります。最初は1秒間に1回の割合で吐いて吸う様にします。この呼吸法は体が活性化されテンションが上がります。酸素を沢山取り込み体の中を燃やす働きがあり、肺を浄化するので溜まった花粉なども外へ押し出します。しかしどのプラーナーヤーマも気をつけなければいけない事は、好きなだけやらないということです。不必要な酸素を体に取り込みすぎると燃やしすぎるのです。一日中続けていたら体を壊します。やりすぎは禁物です。回数を決めること。このカパーラバーティも同じで、多くて20回で充分です。もちろん寝る前は適しません。
代替医療で有名なアンドルー・ワイル(アメリカの医学博士)が「病気の人の呼吸は浅い。体が悪くて呼吸が良くないならば呼吸を正すことで体が治るかもしれない」として今臨床例を集めているところです。今の医学でも「呼吸をコントロールしている自律神経系と免疫系、内分泌系などが全部連動している」と、この30~40年でわかってきました。全部連動しているのだから、呼吸を調整すれば治せるはずです。
呼吸とはとても大事なのですね。亀などの長生きする動物は呼吸数がとても少ないのをご存知ですか?2,3年の寿命のハムスターは1分間に135回、100歳以上生きるクジラは1分間に3~5回、人間の呼吸は1分間に約18回です。ですからバンバン体に酸素を取り込む事が果たして体にいい事なのか。酸素バーとか酸素が入った飲料が流行りましたが果たして??バンバン燃料を入れてガンガン燃やすストーブとトロ火でゆっくりと燃やす暖炉。お酒や甘いものや動物性のタンパク質や脂、肉が中心の欧米化の食事と日本人の昔から食べてきた山や田畑で取れた野菜や豆などの粗食。体も長持ちさせるにはどうしたらよいか、おのずとわかって来ますよね。イライラ、キリキリ、怒ったり心配したり、過去に執着したり、不満を言ったり、感情の起伏を激しくして、緊張したり焦ったりすることは、ストレスを生み血圧を上げ、心拍数を上げ、呼吸数を上げ、老化を促進しているようなもの。ストーブをガンガン燃やしている状態です。それらは自らの寿命を縮める行為以外の何ものでもないのです。
懐かしの町田の学び舎に3年ぶりに行ってきました。以前は長机で座って講義を聞いていたのですが、なんと今は1人ずつピカピカの机が配備されていて、羨ましい限り。私達は第5期ですがこの6年であっという間に現在は第22期、講座は相変わらず大人気のようです。今回の講義は長澤先生でした。
アーサナについても、私達の代も一昨年の聴講でも載っていなかった、アイソメトリックのアーサナもしっかり写真入りでテキストに載っていました。(最近私のレッスンでも少し取り入れてはいますが)あ~やはりまた最新の授業を受けに聴講に行かなくてはいけません(冷汗)
この日は午後に中間試験を挟んだのですが、急遽試験官の任務を仰せつかり、実技指導の評価をさせて頂きました。皆さんとても勉強熱心、私の担当した6名はテキストを見ずに暗記して指導出来ていました。私達の時はテキスト見ながらやっていた人が大半でしたが(汗)優秀な代で素晴らしいです。
さて、ヨガ講座5回目はプラーナーヤーマの理論と実習。
ヨガでいうプラーナとは「生命エネルギー」のこと。動かない物質にもエネルギーがあります。
プラーナの自由度が増せば増すほど、意識化できる範囲が広がって行き、人間は進化して行きます。ここで言う人間の進化とは、量ではなく質のこともいいます。
私達が目指すのは、ゆったりした専心状態、そして思考作用の停止した止滅状態。それには呼吸が非常に関係します。呼吸が乱れる時は心も粗雑化しています。集中している時(無心)は呼吸も止まったかのような静かな呼吸になっているのを誰しも経験したことがあると思います。
プラーナーヤーマ(呼吸の制御)をすると「心の闇を覆っている闇が取れてくる」とヨーガ・スートラには記されています。そして「何をするのにもくり返しくり返し行いなさい」とも記されています。とてもシンプルですね。「毎日くり返しやったらどうなるのかは、自分が体験して下さい」(長澤先生談)(笑)
木村慧心先生らが、アーサナ(ポーズ)、プラーナーヤーマ、瞑想をして血液中のNK細胞の変化を計測した実験があるのですが、全員プラーナーヤーマではNK細胞がUPしていました。
NK細胞とはガンを殺してくれる免疫細胞です。健康な人でも毎日ガン細胞が出来ているのですが、免疫がこれを殺してくれるのでガンにならずに済んでいます。アーサナ(ポーズ)よりもプラーナーヤーマのほうがNK細胞の数値が上がります。そして更に上がったのが瞑想でした。
ヨガをするとなんとなく気持ちがいい、すっきりする、などといった気分の次元の話ではもうないのです。私達の体の細胞レベルで変化が起こっているのです。それがようやく近年の研究によって明らかになってきました。
「呼吸を制御すること、心を制御すること」がどれだけ自分に影響を及ぼすかをよく知って頂きたいのです。ヨガがはるか昔から伝わってきたのには、経験を通してこういうことがわかっていたからなのです。
「呼吸は人間の機能の中でもっとも重要なものです。呼吸こそ魂と肉体を作るもの」アンドルー・ワイル
ヨガの呼吸法もご参照下さい
****************************************
以下は以前の記事です。(2010.10.24)
実は今回は復習ではありません。この回はどうしても日程が合わず、復習に参加出来ませんでした。唯一以前の資料と大きく今年の講座の資料が変わっていたので楽しみにしていたのですが・・・来年の講座でお勉強するとしましょう。
さて、目には見えないプラーナですが「生気」「エネルギー」などと訳されるこの「プラーナ」とはいったい何でしょう?インドのVYOGA発行のDr.NAGENDRA著「PRANAYAMA The Art and Science」によると
“全創造物の共通した基本構造は、インドの伝統ではプラーナと呼ばれている。自然界のエネルギーはプラーナの粗雑な現れ。プラーナは心と物の架け橋として働く生命原理”
と書かれています。
ストレスによって意思の働きが乱されるとプラーナの働きも乱れ、続いて呼吸作用が不均衡になります。不均衡が生じると生理的機能が乱されて、喘息や高血圧、過敏性大腸炎、偏頭痛、胃酸過多症などの病的状態が生じてきます。
“私達は随意神経系に自分の意思で指示を出して、自分の呼吸を変えることが出来、結果として視床下部が行っている呼吸の自律的コントロールから随意神経系を開放する事ができる。つまり自律神経機能を随意に意識的に、自由に変化させる事が出来る”
簡単な例をあげると、お腹を膨らませて呼吸をするとセロトニンが増えます。セロトニンという物質は心を落ち着かせる働きがあります。ここで大事なのは意識して呼吸をする事です。鼻から吸って鼻から吐く。脳を刺激するのです。
プラーナーヤーマ(呼吸の制御)の目的とは、脳中枢(神経系)が持つ能力をよく理解して、それらの能力を活用して外界からの生気や、内的心理気管である意思や、体内の主生気の働きを制御することです。呼吸を自律的コントロールから意識的コントロールにすることが大事です。最近の研究では脳が意識を生み出すのではなくて、意識が脳の各部分を使っているのではないかと科学者が気づくようになりました。大脳新皮質は思考活動、高級な感情、高い意識をつかさどるところですが、プラーナーヤーマはこの意識を活性化させます。無意識の自動化運動の環を断ち切ると鮮明な意識化を促します。ヨーガにおいては気づきが重要視されます。皆さんもヨーガの呼吸法をして瞑想し、意識が鮮明かつ無心となった経験をお持ちだと思います。日ごろ問題意識を入れておけば無心となった時に答えが「ポン」と出てきたりします。これがヨーガの醍醐味です。
右鼻はスーリヤ・ナーディ(太陽の気道、ピンガラ)と呼ばれ、左脳を活性化し、交感神経を刺激。
左鼻はチャンドラ・ナーディ(月の気道、イダー)と呼ばれ、右脳を活性化、副交感神経を刺激。
これを鑑みてヨーガには色々な呼吸法があります。ヨーガの行法の中には、私たちの体の種々の組織を浄化するいくつものクリヤー(浄化法)があります。それらの全ての行法はすべて、体を綺麗に浄化する方法です。ですから例えば私達が毎日行っている洗顔や歯磨き、入浴などはクリヤーだともいえます。ですがヨーガでクリヤーという場合は、ヨーガ行者が考え出した、体の内部までをも浄化する事を目的とする特別な行法です。
視力に関する浄化法トラータカ、喉から鼻までの気道上部を浄化するネティー、腹筋と消化器を浄化するナウリ・・・など色々な浄化法がありますが、今回は喉から肺までの気道下部を浄化するカパーラバーティをとりあげましょう。
カパーラバーティは吸う息よりも吐く息を意識し、一気にフッと両鼻から音が聞こえる位勢いをつけてお腹をへこませて吐き出します。お腹をゆるめると自然に鼻から息が入ります。最初は1秒間に1回の割合で吐いて吸う様にします。この呼吸法は体が活性化されテンションが上がります。酸素を沢山取り込み体の中を燃やす働きがあり、肺を浄化するので溜まった花粉なども外へ押し出します。しかしどのプラーナーヤーマも気をつけなければいけない事は、好きなだけやらないということです。不必要な酸素を体に取り込みすぎると燃やしすぎるのです。一日中続けていたら体を壊します。やりすぎは禁物です。回数を決めること。このカパーラバーティも同じで、多くて20回で充分です。もちろん寝る前は適しません。
代替医療で有名なアンドルー・ワイル(アメリカの医学博士)が「病気の人の呼吸は浅い。体が悪くて呼吸が良くないならば呼吸を正すことで体が治るかもしれない」として今臨床例を集めているところです。今の医学でも「呼吸をコントロールしている自律神経系と免疫系、内分泌系などが全部連動している」と、この30~40年でわかってきました。全部連動しているのだから、呼吸を調整すれば治せるはずです。
呼吸とはとても大事なのですね。亀などの長生きする動物は呼吸数がとても少ないのをご存知ですか?2,3年の寿命のハムスターは1分間に135回、100歳以上生きるクジラは1分間に3~5回、人間の呼吸は1分間に約18回です。ですからバンバン体に酸素を取り込む事が果たして体にいい事なのか。酸素バーとか酸素が入った飲料が流行りましたが果たして??バンバン燃料を入れてガンガン燃やすストーブとトロ火でゆっくりと燃やす暖炉。お酒や甘いものや動物性のタンパク質や脂、肉が中心の欧米化の食事と日本人の昔から食べてきた山や田畑で取れた野菜や豆などの粗食。体も長持ちさせるにはどうしたらよいか、おのずとわかって来ますよね。イライラ、キリキリ、怒ったり心配したり、過去に執着したり、不満を言ったり、感情の起伏を激しくして、緊張したり焦ったりすることは、ストレスを生み血圧を上げ、心拍数を上げ、呼吸数を上げ、老化を促進しているようなもの。ストーブをガンガン燃やしている状態です。それらは自らの寿命を縮める行為以外の何ものでもないのです。
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by yogini_yogini
| 2012-04-15 23:41
| yoga講座
ヨガ講座9 ヨーガと教育、ヨーガ統一の理論(復習)
1年に渡るこの講座もついに今回で勉強は終了です。次回の最終回は卒業試験なので、復習で参加の私はここまで。一緒に学んでこられた皆さん、試験頑張って下さい!
今回はヨーガと教育、ヨーガ統一の理論。
ヴィヴェーカナンダ大師の教育に関する定義は「教育とは人間の内にある既存の完全性をあらわにさせることを言う」です。教育は後から詰め込むものではなく、私達の内側には大いなる智恵が既に存在している。それを引き出すことだそうです。
「天才は1%のひらめきと99%の汗」
発明の天才エジソンの格言として有名な言葉ですが、これは努力は大切だ!ではなく「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄である」という意味であるとの説が有力だそう。
「これまでの発明の中で、最も素晴らしいひらめきは何か」と訪ねられたエジソンはこう答えました。
『それは、赤ん坊の頭脳の中に天才を見いだしたことだ。生まれたての赤ん坊の頭脳ほど、リトルピープルにとって住みやすい場所はない。つまり、年が若いほど、自分の頭脳の中にいるリトルピープルの声を聞き入れることが出来るからだ。大人になってしまうと、それが難しくなる。それでもなんとか1%のひらめきと99%の努力があれば不可能ではない。』
(余談:村上春樹の話題になった「1Q84」にもリトルピープルが出てきますね)
「心の中にある全ての欲望を捨て、真我が(外界の何ものにも依存せず)自己自身においてのみ満足する時、その人物は不動の智恵が確立した人物と呼ばれるのである」
バガヴァッド・ギーターⅡ-55
ヨガの考えでは全ての人の中に同じ神が宿っているとします。だから自分と他人を分けない。神が宿る他人を敬う。ヨガはユジュ(結ぶ)というサンスクリットが語源です。自分の心が結びつくものが自分の感情を満足させるものばかりだと自我。いい服を着て、いいBAGを持って、美味しいお店に行って・・・「私が、私が」の結びつきからどんどん自己成長して心の広さを持っていけば、家族、他人、自然、宇宙、と進み、神と結びつけば神に近い精神性の高い人格に成長します。自分の親が倒れれば胸が痛むように、他人が倒れても胸が痛むようになる。同じように、社会と結びつけば、自然と結びつけば・・・etc。
内側の心を自我ではなく、良いもの、質の良いものと結びつけること。バクティ・ヨーガで学んだように、神様(純粋意識)と結びついていれば心が安定します。純粋意識と結びつくことがヨガの目標です。
さてこの日の講座はなんと3月11日千葉の会場にて。地震が来た時は午後の実技の練習中でした。最初の大きな揺れの後、2度目、3度目は揺れる前にまず「ゴーーーッ」という地響きがしたので揺れが来るのがわかりました。初めて聞く地鳴り、経験したことのない大きな揺れ。本当に恐怖を感じました。
自然の脅威の前に人間はなす術がありません。今日はTVで津波の映像が流れていました。今まで築き上げたものが一瞬のうちに波に飲み込まれる映像、一瞬にして全てを焼きつくす映像を見て、人間の無力さをまざまざと見せつけられました。一瞬にして無くなってしまう物質ならば、そこに執着して生きても意味を成さない。いつ死んでも悔いのないように、今ここにある一瞬を大事に、与えられている自分の命を精いっぱい生きなくてはいけないな、と命を落とされた方々を前に強く思います。
1人でも多くの人が救助されますように。被災された方々、大切な人を失った方々の悲しみが少しでも癒えますように。被害のない私達は、私達が今出来ることをしましょう。こちらをどうぞ
今回はヨーガと教育、ヨーガ統一の理論。
ヴィヴェーカナンダ大師の教育に関する定義は「教育とは人間の内にある既存の完全性をあらわにさせることを言う」です。教育は後から詰め込むものではなく、私達の内側には大いなる智恵が既に存在している。それを引き出すことだそうです。
「天才は1%のひらめきと99%の汗」
発明の天才エジソンの格言として有名な言葉ですが、これは努力は大切だ!ではなく「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄である」という意味であるとの説が有力だそう。
「これまでの発明の中で、最も素晴らしいひらめきは何か」と訪ねられたエジソンはこう答えました。
『それは、赤ん坊の頭脳の中に天才を見いだしたことだ。生まれたての赤ん坊の頭脳ほど、リトルピープルにとって住みやすい場所はない。つまり、年が若いほど、自分の頭脳の中にいるリトルピープルの声を聞き入れることが出来るからだ。大人になってしまうと、それが難しくなる。それでもなんとか1%のひらめきと99%の努力があれば不可能ではない。』
(余談:村上春樹の話題になった「1Q84」にもリトルピープルが出てきますね)
「心の中にある全ての欲望を捨て、真我が(外界の何ものにも依存せず)自己自身においてのみ満足する時、その人物は不動の智恵が確立した人物と呼ばれるのである」
バガヴァッド・ギーターⅡ-55
ヨガの考えでは全ての人の中に同じ神が宿っているとします。だから自分と他人を分けない。神が宿る他人を敬う。ヨガはユジュ(結ぶ)というサンスクリットが語源です。自分の心が結びつくものが自分の感情を満足させるものばかりだと自我。いい服を着て、いいBAGを持って、美味しいお店に行って・・・「私が、私が」の結びつきからどんどん自己成長して心の広さを持っていけば、家族、他人、自然、宇宙、と進み、神と結びつけば神に近い精神性の高い人格に成長します。自分の親が倒れれば胸が痛むように、他人が倒れても胸が痛むようになる。同じように、社会と結びつけば、自然と結びつけば・・・etc。
内側の心を自我ではなく、良いもの、質の良いものと結びつけること。バクティ・ヨーガで学んだように、神様(純粋意識)と結びついていれば心が安定します。純粋意識と結びつくことがヨガの目標です。
さてこの日の講座はなんと3月11日千葉の会場にて。地震が来た時は午後の実技の練習中でした。最初の大きな揺れの後、2度目、3度目は揺れる前にまず「ゴーーーッ」という地響きがしたので揺れが来るのがわかりました。初めて聞く地鳴り、経験したことのない大きな揺れ。本当に恐怖を感じました。
自然の脅威の前に人間はなす術がありません。今日はTVで津波の映像が流れていました。今まで築き上げたものが一瞬のうちに波に飲み込まれる映像、一瞬にして全てを焼きつくす映像を見て、人間の無力さをまざまざと見せつけられました。一瞬にして無くなってしまう物質ならば、そこに執着して生きても意味を成さない。いつ死んでも悔いのないように、今ここにある一瞬を大事に、与えられている自分の命を精いっぱい生きなくてはいけないな、と命を落とされた方々を前に強く思います。
1人でも多くの人が救助されますように。被災された方々、大切な人を失った方々の悲しみが少しでも癒えますように。被害のない私達は、私達が今出来ることをしましょう。こちらをどうぞ
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by yogini_yogini
| 2011-03-12 20:55
| yoga講座
ヨガ講座8 カルマ・ヨーガとは何か(復習)
先月に引き続き、第8回目も慧心先生の講義でした。復習のため聴講を始めそろそろ1年、次回で講座のお勉強も終わり、最後の回は卒業試験です。勿論試験は受けないので、次回が最後になります。本当に1年はあっという間ですね。
カルマとはアクション(行為)のこと。また、その結果も意味します。アクションの積み重ねで人の性格も変わって行きます。ですからアクションをいかに上手にしていくかがとても大事なこと。そして行為の結果に対する思いを放棄することがカルマ・ヨーガです。
今回の講座で初めて次の詩を教わりました。
~あなたの中の最良のものを~ マザー・テレサ
人は不合理、非論理、利己的です
気にすることなく、人を愛しなさい
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう
気にすることなく、善を行いなさい
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう
気にすることなく、やり遂げなさい
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう
気にすることなく、し続けなさい
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう
気にすることなく、正直で誠実でありつづけなさい
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう
気にすることなく、作り続けなさい
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう
気にすることなく、助け続けなさい
あなたの中の最良のものを、この世界に与えなさい
たとえそれが十分でなくても
気にすることなく、最良のものをこの世界に与え続けなさい
最後に振り返ると、あなたにもわかるはずです
結局は、全てあなたと内なる神との間のことなのです
あなたと他の人の間のことであったことは一度もなかったのです
調べたら英語の原文もありましたので載せておきます。
~Give the world the best you have~ Mother Theresa
People are often unreasonable, illogical, and self-centered;
Forgive them anyway.
If you are kind, People may Accuse you of Selfish, Ulterior motives;
Be kind anyway.
If you are successful,
you will win some false friends and some true enemies;
Succeed anyway.
If you are honest and frank, people may cheat you;
Be Honest and Frank anyway.
What you spend years building, someone could destroy overnight;
Build anyway.
If you find serenity and happiness, they may be jealous;
Be happy anyway.
The good you do today, people will often forget tomorrow;
Do good anyway.
Give the world the best you have,
and it may never be enough;
Give the world the best you've got anyway.
You see, in the final analysis,
it is between you and God;
It was never between you and them anyway.
これはマザーの言葉として有名ですが、慧心先生によればケント・キースさんという方が書いた「逆説の10カ条」が元だそうです。1968年当時、ハーバード大の学生だった19歳のケントさんが高校生向けの小冊子に記した「逆説の10カ条」が、長い年月をかけて、口づてや書き写しでゆっくりと広まり、今はインターネットで本人の知らない間に、こんなに世界中で愛される格言となっていった、ということです。そしてマザー・テレサも感動し、引用したというわけなのですね。
正しいアクションは世の中に正当な評価を受けないこともある。でもそれは自分には関係ないこと。他人の評価を気にして行為をするわけではなく、私はそれが正しいと思うからただそれをするだけである。そしてその正しい行為は、内なる神が知っているだけでそれでいい。
そして同じように、誰にも知られずにうまく物を盗んだり、如何にうまく嘘をついて全ての人を欺けたとしても、自分の中の神だけは欺けない。内なる神だけはその悪い行いを全て知っています。
「義務を行って、自分の人生を補修を行って、自分を変えていくことによって、自分のカルマを受け入れて、それに対峙するのにベストを尽くしなさい。自分の人生から逃げることはやめて下さい。自分の人生を嫌うこともやめて下さい。全てはベストのためにあるのですから、それを受け入れて、それに対してポジティヴにいて下さい。自分の行動がもたらした結果をあきらめなさい。良い結果が起るか悪い結果が起るかという期待も全て捨ててください。期待をしてもわからないからです。自分の人生を受け入れてその中でベストを尽くして下さい。
そして自分の行動の結果は全て神に捧げてください。それが人生の健康的な過ごし方です。それがカルマ・ヨーガです。」 スワミ・シタラマナンダ
カルマとはアクション(行為)のこと。また、その結果も意味します。アクションの積み重ねで人の性格も変わって行きます。ですからアクションをいかに上手にしていくかがとても大事なこと。そして行為の結果に対する思いを放棄することがカルマ・ヨーガです。
今回の講座で初めて次の詩を教わりました。
~あなたの中の最良のものを~ マザー・テレサ
人は不合理、非論理、利己的です
気にすることなく、人を愛しなさい
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう
気にすることなく、善を行いなさい
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう
気にすることなく、やり遂げなさい
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう
気にすることなく、し続けなさい
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう
気にすることなく、正直で誠実でありつづけなさい
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう
気にすることなく、作り続けなさい
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう
気にすることなく、助け続けなさい
あなたの中の最良のものを、この世界に与えなさい
たとえそれが十分でなくても
気にすることなく、最良のものをこの世界に与え続けなさい
最後に振り返ると、あなたにもわかるはずです
結局は、全てあなたと内なる神との間のことなのです
あなたと他の人の間のことであったことは一度もなかったのです
調べたら英語の原文もありましたので載せておきます。
~Give the world the best you have~ Mother Theresa
People are often unreasonable, illogical, and self-centered;
Forgive them anyway.
If you are kind, People may Accuse you of Selfish, Ulterior motives;
Be kind anyway.
If you are successful,
you will win some false friends and some true enemies;
Succeed anyway.
If you are honest and frank, people may cheat you;
Be Honest and Frank anyway.
What you spend years building, someone could destroy overnight;
Build anyway.
If you find serenity and happiness, they may be jealous;
Be happy anyway.
The good you do today, people will often forget tomorrow;
Do good anyway.
Give the world the best you have,
and it may never be enough;
Give the world the best you've got anyway.
You see, in the final analysis,
it is between you and God;
It was never between you and them anyway.
これはマザーの言葉として有名ですが、慧心先生によればケント・キースさんという方が書いた「逆説の10カ条」が元だそうです。1968年当時、ハーバード大の学生だった19歳のケントさんが高校生向けの小冊子に記した「逆説の10カ条」が、長い年月をかけて、口づてや書き写しでゆっくりと広まり、今はインターネットで本人の知らない間に、こんなに世界中で愛される格言となっていった、ということです。そしてマザー・テレサも感動し、引用したというわけなのですね。
正しいアクションは世の中に正当な評価を受けないこともある。でもそれは自分には関係ないこと。他人の評価を気にして行為をするわけではなく、私はそれが正しいと思うからただそれをするだけである。そしてその正しい行為は、内なる神が知っているだけでそれでいい。
そして同じように、誰にも知られずにうまく物を盗んだり、如何にうまく嘘をついて全ての人を欺けたとしても、自分の中の神だけは欺けない。内なる神だけはその悪い行いを全て知っています。
「義務を行って、自分の人生を補修を行って、自分を変えていくことによって、自分のカルマを受け入れて、それに対峙するのにベストを尽くしなさい。自分の人生から逃げることはやめて下さい。自分の人生を嫌うこともやめて下さい。全てはベストのためにあるのですから、それを受け入れて、それに対してポジティヴにいて下さい。自分の行動がもたらした結果をあきらめなさい。良い結果が起るか悪い結果が起るかという期待も全て捨ててください。期待をしてもわからないからです。自分の人生を受け入れてその中でベストを尽くして下さい。
そして自分の行動の結果は全て神に捧げてください。それが人生の健康的な過ごし方です。それがカルマ・ヨーガです。」 スワミ・シタラマナンダ
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by yogini_yogini
| 2011-01-29 22:44
| yoga講座
ヨガ講座7 ヨーガとストレス・マネジメント(復習)
UPが遅くなりましたが第7回目は12月24日。朝会場に着いたらなんと担当は慧心先生でした。朝から先生のジョークが炸裂した楽しいイブの講義となりました。
今回のお勉強題目は「ラージャ・ヨーガとは何か」と「ヨーガとストレスマネジメント」でしたが、ほぼストレスマネジメントのお話で終始。
全世界においては、約30%の人しか西洋医学の恩恵をうけていないとのこと。では医療を受けられない残りの7割の人々は不幸か?というとそうではないかもしれない。今でも病気になったら祈祷師の所に行くような国の人もいて、そういう所では「この病気が治らないのなら神が決めたこと、仕方がない」と受け入れる考えの人々もいます。
人類は目覚ましく進歩しました。私達現代人の没頭することは
物による快適さの追求、豪華な暮らし、多数の病院建設、過多の情報詰め込み。
そして忘れていることは
生活の質の向上、健やかさの向上、病気の予防、全人格的な成長、ホリスティックな価値観の尊重、人間の未開発の能力開発など。
そうした現代社会の進歩と共にストレスも比べ物にならない位増加しました。生存競争の激化。お受験、学歴、就職、出世、勝ち組、負け組・・・。
適度なストレスは必要ですが、過度のストレスは私達の心と体に重大な変化を及ぼします。ストレスを受けると視床下部が感知して内分泌腺と自律神経に指令を出します。交感神経が優位になり血圧・心拍数・呼吸数・血糖値・筋緊張、全て上がり、消化液は減少します。交感神経優位の状態が続くと、体は恒常性(ホメオスタシス)を失います。ホメオスタシスに乱れが起こると全ての臓器の機能に障害が生じてきます。
心が原因でやがて体に症状が出てくるのですね。そういった体のさまざまな不調を一時的に薬などで改善しても、基となっている心の問題を改善しなければ、また同じ症状が現れる、または別の症状が現れるのです。
多くの人は、自分がストレスを感じていることも忘れて、自分をケアする方法もわからなくなってしまってます。これは、多忙や、常に外側に意識が向いていることからくる失体感、失感情という状態です。現代人は過度のストレスにより視床下部の働きが無意識のうちに敏感になり過ぎているので、意識的にこの過敏になり過ぎている体内組織をリラックスさせる必要があります。ここがヨーガ・セラピーの得意分野。
慧心先生はずっと厚生労働省にヨーガ・セラピーの必要性を何年も訴えてこられました。ついにこの度厚生労働大臣に直接呼ばれてお話が出来たそうで、ようやく国も動いてくれそうな予感です。ヨーガ・セラピーが認められ実用されていけば、国の医療費負担だってずっと少なくなるのですから!ちなみにもうイギリスではヨーガ・セラピーは保険適用されているそうです。
いかにストレスを克服するかは、誰にとっても必要なことです。でもその方法を間違ってはいけません。タバコやお酒やつかの間の快楽では本当のリラックスは出来ません。ストレスがあるのはしょうがないこと。しかしストレスがゼロになるとこれがまた成長も発展もないので、適度には必要。しかし過度にありすぎると病気になる。。。何事もバランスなのですね。
ストレスはこれまで外から与えられるもの、という考え方でしたが、実はストレスは自分の心が作り出すもの。
日照りで喉がカラカラに渇いた乞食が2人ました。不憫に思った人が2人にコップ1杯の冷たい水を恵みました。1人は(ああ、半分でも水が飲めてありがたい)と思い、もう1人は(こいつがいなければ全部飲めたのに)と思いました。
同じコップ1杯の水に対して、受け留めかたの差で1人は感謝に、1人はストレスに。
そのストレスを感じる心を自分でコントロール出来たら?それらはヨーガの智恵の中で学べます。
外の敵より内の敵なのです。
今回のお勉強題目は「ラージャ・ヨーガとは何か」と「ヨーガとストレスマネジメント」でしたが、ほぼストレスマネジメントのお話で終始。
全世界においては、約30%の人しか西洋医学の恩恵をうけていないとのこと。では医療を受けられない残りの7割の人々は不幸か?というとそうではないかもしれない。今でも病気になったら祈祷師の所に行くような国の人もいて、そういう所では「この病気が治らないのなら神が決めたこと、仕方がない」と受け入れる考えの人々もいます。
人類は目覚ましく進歩しました。私達現代人の没頭することは
物による快適さの追求、豪華な暮らし、多数の病院建設、過多の情報詰め込み。
そして忘れていることは
生活の質の向上、健やかさの向上、病気の予防、全人格的な成長、ホリスティックな価値観の尊重、人間の未開発の能力開発など。
そうした現代社会の進歩と共にストレスも比べ物にならない位増加しました。生存競争の激化。お受験、学歴、就職、出世、勝ち組、負け組・・・。
適度なストレスは必要ですが、過度のストレスは私達の心と体に重大な変化を及ぼします。ストレスを受けると視床下部が感知して内分泌腺と自律神経に指令を出します。交感神経が優位になり血圧・心拍数・呼吸数・血糖値・筋緊張、全て上がり、消化液は減少します。交感神経優位の状態が続くと、体は恒常性(ホメオスタシス)を失います。ホメオスタシスに乱れが起こると全ての臓器の機能に障害が生じてきます。
心が原因でやがて体に症状が出てくるのですね。そういった体のさまざまな不調を一時的に薬などで改善しても、基となっている心の問題を改善しなければ、また同じ症状が現れる、または別の症状が現れるのです。
多くの人は、自分がストレスを感じていることも忘れて、自分をケアする方法もわからなくなってしまってます。これは、多忙や、常に外側に意識が向いていることからくる失体感、失感情という状態です。現代人は過度のストレスにより視床下部の働きが無意識のうちに敏感になり過ぎているので、意識的にこの過敏になり過ぎている体内組織をリラックスさせる必要があります。ここがヨーガ・セラピーの得意分野。
慧心先生はずっと厚生労働省にヨーガ・セラピーの必要性を何年も訴えてこられました。ついにこの度厚生労働大臣に直接呼ばれてお話が出来たそうで、ようやく国も動いてくれそうな予感です。ヨーガ・セラピーが認められ実用されていけば、国の医療費負担だってずっと少なくなるのですから!ちなみにもうイギリスではヨーガ・セラピーは保険適用されているそうです。
いかにストレスを克服するかは、誰にとっても必要なことです。でもその方法を間違ってはいけません。タバコやお酒やつかの間の快楽では本当のリラックスは出来ません。ストレスがあるのはしょうがないこと。しかしストレスがゼロになるとこれがまた成長も発展もないので、適度には必要。しかし過度にありすぎると病気になる。。。何事もバランスなのですね。
ストレスはこれまで外から与えられるもの、という考え方でしたが、実はストレスは自分の心が作り出すもの。
日照りで喉がカラカラに渇いた乞食が2人ました。不憫に思った人が2人にコップ1杯の冷たい水を恵みました。1人は(ああ、半分でも水が飲めてありがたい)と思い、もう1人は(こいつがいなければ全部飲めたのに)と思いました。
同じコップ1杯の水に対して、受け留めかたの差で1人は感謝に、1人はストレスに。
そのストレスを感じる心を自分でコントロール出来たら?それらはヨーガの智恵の中で学べます。
外の敵より内の敵なのです。
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by yogini_yogini
| 2011-01-10 16:56
| yoga講座
ヨガ講座6 バクティ・ヨーガとは何か(復習)
この第6回の講座は4年前に受けた時も大変深く心に残った内容でした。
ヨガにはラージャ・ヨーガ、ギャーナ・ヨーガ、バクティ・ヨーガ、カルマ・ヨーガという4つの道がありますが、その4つとも目指す所は全て同じです。
バクティ・ヨーガとは愛・信仰・献身のヨーガ。神への強烈な愛・信仰によってそこへ到達しようとするヨーガです。心の働きを死滅させることがヨーガであるとされています。自分という狭いものから、意識を広げ自然や宇宙や神といったもっと大きなものへと繋がる為には、自我意識は邪魔なものです。神への愛によってその自我をなくそうというのがこのバクティ・ヨーガです。神とは天にいるただ1つのものではなく、あらゆるものの中に神が宿っているとヨーガでは考えます。汝隣人を愛せ、汝の敵を愛せ、という宗教の教えも、そう考えれば頭の中では理解ができそうですが、それを実践できたのはマザー・テレサとカトリックの司祭コルベ神父くらいではないでしょうか。
2006年1月にNHK BSで放送された 世界・わが心の旅「ポーランド 愛と死のアウシュヴィッツ」を見せていただきました。その内容です。
第2次世界大戦中の1941年7月29日、アウシュヴィッツでのこと。ジグモンド・ピラフスキーが脱走しました。脱走者が出ると見せしめのため、連帯責任として同じ棟から無作為に10名が選ばれ「餓死室」に送られます。コルベ神父の属していた第14号の棟舎から10名が選ばれ、その中にフランチーシェック・ガヨビニチェックさんがいました。餓死室に引かれて行こうとした時、彼は「私には妻と子供がいる!死にたくない!」と叫びました。それを聞いたコルベ神父は身代わりを申し出ます。「私をその人の身代わりにして下さい。」
地下の餓死室にコルベを含む10人は全裸で入れられました。普通であれば恐怖と失望と飢えで精神が破壊され、錯乱状態になり叫び狂い死んでいきます。その声をたびたび漏れ聞いてその恐怖を知っていた近くの囚人達は「餓死室の刑」と聞いただけで身も凍るほどだったそうです。
しかしこの10人の囚人達は今までとは違いました。コルベは神に祈り、讃美歌を歌い、皆を励まし続けました。様子を見に来た看守は、牢獄から聞こえる祈りと歌声によって餓死室がまるで聖堂のように感じられた、と証言しています。一人、また一人とその声が減っていく中、コルベはこれらの人々の魂を看取り、彼等の魂が天国へ行くよう精神的に導きました。
2週間目の8月14日、6人が亡くなり3人が衰弱、意識があるのはコルベ神父だけでした。そして死刑執行の都合から注射により毒殺されました。コルベ神父47歳でした。この時のコルベは、死ぬことを喜んで望むような、穏やかな表情で自ら腕を差し出し注射を受けたそうです。コルベの最期を見た人の話では、その顔は、目を開け、穏やかで美しく輝いた顔であったということです。
餓死室でのコルベは、嘆き声を一言も漏らさず、終始、穏やかな目で監視兵と接していたそうです。格子越しに目が合った監視兵が「そんな(澄んだ)目で私を見るな!」と言ったというエピソードも残っています。その監視兵も人の子、神々しいコルベ神父に対し、少しは良心の呵責があったのでしょう。
餓死室行きを免れたガヨビニチェックさんは、生き残り、終戦で解放されて収容所を出ましたが、再会を切望した愛する子供は空襲を受けてすでに亡くなっていました。番組では93歳になるガヨビニチェックさんを訪ねていました。
『コルベ神父の死を聞いた時どう感じましたか?』という問いにこう答えていました。
「非常に辛い質問です。・・・私は夢遊病者のように収容所の中をさまよいました。私の代わりにコルベ神父は死んだのに、私は生きているのです。」
「私は払いきれない程の負債を抱えて生きています。私は生きている限りコルベ神父のことを語り続けます」(この2006年にはご存命でしたが、現在ガヨビニチェックさんは亡くなったそうです)
素晴らしいドキュメンタリーでした。NHKには再放送を切に願いたいです。
コルベ神父は1982年10月10日バチカンにおいて、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世からカトリック聖人に加えられました。その時ガヨビニチェックさんも招かれ、法王から「あなたがいたからコルベは聖人になれました。感謝します。」と抱擁されたそうです。1998年にはイギリスのウエストミンスター寺院の扉に「20世紀の殉教者」の一人としてコルベ神父の像が飾られました。
*********************
アーロン・アントフスキー博士(ユダヤ系アメリカ人。医療/健康社会学者)は1970年代にイスラエルに住む45歳~55歳の女性たちの更年期に対する調査をしました。その中にナチスの強制収容所から生還した女性が多く含まれていました。彼女達は肉体的・精神的にも想像を絶する体験をし、究極のストレス下に置かれた経験を持っていますので、彼女らは精神の健康度が通常の人より劣るのではないか?と博士は考えましたが、調査の結果は約3割の人は通常の人と変わらない心の健康を保っていました。
「同じ環境で悲惨な経験をしたのに、精神的に元気でいられる人と、そうでない人がいるのはなぜだろうか?」と博士は疑問を持ち、研究をした結果が著書「健康の謎を解く」にまとめられています。その3割の人達はSOCの値が高かったそうです。ストレスに強い人たちはSOC を備えていることがわかりました。
SOC=Sense Of Coherence センス・オブ・コーヒアレンス、直訳すると首尾一貫感覚。
ストレス対処能力といえるでしょうか。自分の人生で起こるさまざまな出来事のつじつまを合わせる感覚。「このつじつまをうまく合わせられる人は、心配事をエネルギーに変えられる」と、アントノフスキー博士は述べています。人には、SOCの高い人と低い人がいて、高い人はストレスフルな状況に直面しても元気でいられると結論付けたのです。
強制収容所での劣悪な環境の中、チフスなどにかかり死んでいった人もいれば生き残った人もいます。もう駄目だ、もう生きて出られないと悲観に暮れて自分の殻の中に閉じこもった人もいれば、生きて出られる日が来るはずだと信じ、今のこの状態を出来るだけ良いものにしよう、1日1回は楽しいことを言って皆で笑いあおう、歌を歌おう、とした人達もいました。
笑いが人の細胞を変えるように、悲しみも細胞を変える、と今の科学でやっとわかってきました。心の持ち方一つで免疫や抵抗力までもに影響するのです。生きる力。目に見えないエネルギーがそこにはあります。
アントノフスキー博士は次の3つの感覚を束ねてSOCといっています。
①comprehensibility:『把握可能感』
将来起きる出来事をある程度予測できる感覚。
「ストレスの元=ストレッサー」となっているものが何であるのか? それをちゃんと把握出来ていて、自分で説明できる感覚のこと。
②manageability:『処理可能感』
ストレス処理のために、周囲の人の力や物、お金が得られるという感覚。
「このストレスを乗り越えることができる」という、強い確信や自信が自分にあること。
③meaningfulness:『有意味感』
困難に出会っても、心身を投入して乗り越えて生きていこうとする感覚。
そのストレッサーに自分で意味を見出せるかということ。「自分の人生にとって必要なものだ」とか「挑戦し克服しなければならない」というように積極的にそれを捉えることができると、ストレスは逆に成長の糧となります。
ちなみにこのSOCの数値は、アントノフスキー博士が考案した設問で誰でも調べられます。私達もヨガセラピストの講座で節目ごとに調べました。同じ質問なのに不思議なことにその時の心身の状態で数値が変わります。
*****************
昨年開かれた「悟りの生理学」というシンポジウムで、木村慧心先生が講演をなさいました。
そこで木村先生が紹介されていたのが、脳科学者ジル・ボルト・テイラー博士の著書『奇跡の脳』という本。ジルさんはハーバード大に勤める脳科学者であった37歳のある日、自分が脳卒中になり倒れます。なんとか携帯で同僚に助けを求め、命は助かったのですが、専門家であるがゆえに全てその過程を自分で把握するように努めたそうです。
ジルさんの場合は左脳が出血したため、身体機能、線的思考や言語能力を失ないました。同時に左脳に蓄積された知識や記憶も失ないました。そして、右脳の人、感性や感覚のみの世界の人となったのです。左脳の機能が失われた彼女がどうだったかというと、
「私の右脳は今ここにある。私は生きている。あらゆるものに感謝が出来て、私が生きることが美しく素晴らしく感じる。宇宙の調和に満ちていると感じる。それがただとにかく素晴らしい」
という幸福感を味わったのだそうです。リハビリをして、今までには味わったことのないこの幸福感が消えてしまうならリハビリはしたくない、とまで最初は言っていたそうですが、リハビリをして回復してもその幸福感は残ったそうです。ジルさんのお話はこちら
予期せずに悟りに達してしまったのですね。ヨガを実践する者はそこの境地を目指して修行するわけですが、求めずして偶発的にその悟りを手に入れてしまう方は結構いるようです。うつ病になり精神科で処方された薬を飲んだら守護霊の声が聞こえるようになって悟ってしまい、サラリーマンを辞めてしまった雲黒斎さん、階段から落ちて意識を失ったら悟ってしまい、ジョン・レノンのイマジンはこの事を歌っていたのか!と実体験した元歌手の阿部敏郎さん。両方ともとても面白い本です。ご興味のある方は是非どうぞ。
*****************
ヴィヴェーカナンダ師の言葉
「私の友よ、この世全体が精神病院なのです。ある人々はこの世の愛に狂喜している。ある人々は自分の名声と評判に、ある人々は金に、またある人々は救いと天国に行くことに狂喜しています。この大きな精神病院の中で、私もやはり精神異常であり、私は神に狂喜しています。
あなたが金を求めて狂っているなら、私は神を求めて狂っているのです。あなたは精神異常ですし、私もそうです。しかし、私の狂喜が一番いいと思います。」
この3次元の、外界の形あるものは全て迷妄だとされます。
心が何と結びついているかによって人間の行動は変わります。コルベ神父のように神様と結びついていれば死をも恐れずに受け入れるのです。
利己から利他へ。無私、無我でいられれば、私達は恐れるものは本当に何一つとしてないのかもしれません。
2006年の夏オランダへ行く機会があり、軽い観光の気持ちでアンネ・フランク達の隠れ家を訪ねました。遠い昔に歴史の教科書で習った文字上のものが、自分で実際に目にし、ようやく自分の中に入ってきました。壁に残るアンネ達が書き込んだ丈比べの文字。長い時を経てもその小さな家の中に確実に彼女達の辛い思念が残っているのを感じ、胸が詰まりました。アンネの日記を読破すらしていない自分を恥じ、普通に生きていることがいかに幸せな事なのかを考えさせられました。帰国したらアンネの日記をちゃんと読まなくては!と入る時とは全く違った気持ちでアンネの家を後にしました。そして帰国したその月の講座で調度タイムリーにコルベ神父の事を習ったのでした。
アンネのお父さんもガヨビニチェックさんも生き残って収容所を出て、非常に長生きをされました。
『生きてこの事実を伝える』という大きな役目を与えられていたのですね。
死ぬまでにアウシュヴィッツも是非訪れておきたいと思います。
ヨガにはラージャ・ヨーガ、ギャーナ・ヨーガ、バクティ・ヨーガ、カルマ・ヨーガという4つの道がありますが、その4つとも目指す所は全て同じです。
バクティ・ヨーガとは愛・信仰・献身のヨーガ。神への強烈な愛・信仰によってそこへ到達しようとするヨーガです。心の働きを死滅させることがヨーガであるとされています。自分という狭いものから、意識を広げ自然や宇宙や神といったもっと大きなものへと繋がる為には、自我意識は邪魔なものです。神への愛によってその自我をなくそうというのがこのバクティ・ヨーガです。神とは天にいるただ1つのものではなく、あらゆるものの中に神が宿っているとヨーガでは考えます。汝隣人を愛せ、汝の敵を愛せ、という宗教の教えも、そう考えれば頭の中では理解ができそうですが、それを実践できたのはマザー・テレサとカトリックの司祭コルベ神父くらいではないでしょうか。
2006年1月にNHK BSで放送された 世界・わが心の旅「ポーランド 愛と死のアウシュヴィッツ」を見せていただきました。その内容です。
第2次世界大戦中の1941年7月29日、アウシュヴィッツでのこと。ジグモンド・ピラフスキーが脱走しました。脱走者が出ると見せしめのため、連帯責任として同じ棟から無作為に10名が選ばれ「餓死室」に送られます。コルベ神父の属していた第14号の棟舎から10名が選ばれ、その中にフランチーシェック・ガヨビニチェックさんがいました。餓死室に引かれて行こうとした時、彼は「私には妻と子供がいる!死にたくない!」と叫びました。それを聞いたコルベ神父は身代わりを申し出ます。「私をその人の身代わりにして下さい。」
地下の餓死室にコルベを含む10人は全裸で入れられました。普通であれば恐怖と失望と飢えで精神が破壊され、錯乱状態になり叫び狂い死んでいきます。その声をたびたび漏れ聞いてその恐怖を知っていた近くの囚人達は「餓死室の刑」と聞いただけで身も凍るほどだったそうです。
しかしこの10人の囚人達は今までとは違いました。コルベは神に祈り、讃美歌を歌い、皆を励まし続けました。様子を見に来た看守は、牢獄から聞こえる祈りと歌声によって餓死室がまるで聖堂のように感じられた、と証言しています。一人、また一人とその声が減っていく中、コルベはこれらの人々の魂を看取り、彼等の魂が天国へ行くよう精神的に導きました。
2週間目の8月14日、6人が亡くなり3人が衰弱、意識があるのはコルベ神父だけでした。そして死刑執行の都合から注射により毒殺されました。コルベ神父47歳でした。この時のコルベは、死ぬことを喜んで望むような、穏やかな表情で自ら腕を差し出し注射を受けたそうです。コルベの最期を見た人の話では、その顔は、目を開け、穏やかで美しく輝いた顔であったということです。
餓死室でのコルベは、嘆き声を一言も漏らさず、終始、穏やかな目で監視兵と接していたそうです。格子越しに目が合った監視兵が「そんな(澄んだ)目で私を見るな!」と言ったというエピソードも残っています。その監視兵も人の子、神々しいコルベ神父に対し、少しは良心の呵責があったのでしょう。
餓死室行きを免れたガヨビニチェックさんは、生き残り、終戦で解放されて収容所を出ましたが、再会を切望した愛する子供は空襲を受けてすでに亡くなっていました。番組では93歳になるガヨビニチェックさんを訪ねていました。
『コルベ神父の死を聞いた時どう感じましたか?』という問いにこう答えていました。
「非常に辛い質問です。・・・私は夢遊病者のように収容所の中をさまよいました。私の代わりにコルベ神父は死んだのに、私は生きているのです。」
「私は払いきれない程の負債を抱えて生きています。私は生きている限りコルベ神父のことを語り続けます」(この2006年にはご存命でしたが、現在ガヨビニチェックさんは亡くなったそうです)
素晴らしいドキュメンタリーでした。NHKには再放送を切に願いたいです。
コルベ神父は1982年10月10日バチカンにおいて、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世からカトリック聖人に加えられました。その時ガヨビニチェックさんも招かれ、法王から「あなたがいたからコルベは聖人になれました。感謝します。」と抱擁されたそうです。1998年にはイギリスのウエストミンスター寺院の扉に「20世紀の殉教者」の一人としてコルベ神父の像が飾られました。
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アーロン・アントフスキー博士(ユダヤ系アメリカ人。医療/健康社会学者)は1970年代にイスラエルに住む45歳~55歳の女性たちの更年期に対する調査をしました。その中にナチスの強制収容所から生還した女性が多く含まれていました。彼女達は肉体的・精神的にも想像を絶する体験をし、究極のストレス下に置かれた経験を持っていますので、彼女らは精神の健康度が通常の人より劣るのではないか?と博士は考えましたが、調査の結果は約3割の人は通常の人と変わらない心の健康を保っていました。
「同じ環境で悲惨な経験をしたのに、精神的に元気でいられる人と、そうでない人がいるのはなぜだろうか?」と博士は疑問を持ち、研究をした結果が著書「健康の謎を解く」にまとめられています。その3割の人達はSOCの値が高かったそうです。ストレスに強い人たちはSOC を備えていることがわかりました。
SOC=Sense Of Coherence センス・オブ・コーヒアレンス、直訳すると首尾一貫感覚。
ストレス対処能力といえるでしょうか。自分の人生で起こるさまざまな出来事のつじつまを合わせる感覚。「このつじつまをうまく合わせられる人は、心配事をエネルギーに変えられる」と、アントノフスキー博士は述べています。人には、SOCの高い人と低い人がいて、高い人はストレスフルな状況に直面しても元気でいられると結論付けたのです。
強制収容所での劣悪な環境の中、チフスなどにかかり死んでいった人もいれば生き残った人もいます。もう駄目だ、もう生きて出られないと悲観に暮れて自分の殻の中に閉じこもった人もいれば、生きて出られる日が来るはずだと信じ、今のこの状態を出来るだけ良いものにしよう、1日1回は楽しいことを言って皆で笑いあおう、歌を歌おう、とした人達もいました。
笑いが人の細胞を変えるように、悲しみも細胞を変える、と今の科学でやっとわかってきました。心の持ち方一つで免疫や抵抗力までもに影響するのです。生きる力。目に見えないエネルギーがそこにはあります。
アントノフスキー博士は次の3つの感覚を束ねてSOCといっています。
①comprehensibility:『把握可能感』
将来起きる出来事をある程度予測できる感覚。
「ストレスの元=ストレッサー」となっているものが何であるのか? それをちゃんと把握出来ていて、自分で説明できる感覚のこと。
②manageability:『処理可能感』
ストレス処理のために、周囲の人の力や物、お金が得られるという感覚。
「このストレスを乗り越えることができる」という、強い確信や自信が自分にあること。
③meaningfulness:『有意味感』
困難に出会っても、心身を投入して乗り越えて生きていこうとする感覚。
そのストレッサーに自分で意味を見出せるかということ。「自分の人生にとって必要なものだ」とか「挑戦し克服しなければならない」というように積極的にそれを捉えることができると、ストレスは逆に成長の糧となります。
ちなみにこのSOCの数値は、アントノフスキー博士が考案した設問で誰でも調べられます。私達もヨガセラピストの講座で節目ごとに調べました。同じ質問なのに不思議なことにその時の心身の状態で数値が変わります。
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昨年開かれた「悟りの生理学」というシンポジウムで、木村慧心先生が講演をなさいました。
そこで木村先生が紹介されていたのが、脳科学者ジル・ボルト・テイラー博士の著書『奇跡の脳』という本。ジルさんはハーバード大に勤める脳科学者であった37歳のある日、自分が脳卒中になり倒れます。なんとか携帯で同僚に助けを求め、命は助かったのですが、専門家であるがゆえに全てその過程を自分で把握するように努めたそうです。
ジルさんの場合は左脳が出血したため、身体機能、線的思考や言語能力を失ないました。同時に左脳に蓄積された知識や記憶も失ないました。そして、右脳の人、感性や感覚のみの世界の人となったのです。左脳の機能が失われた彼女がどうだったかというと、
「私の右脳は今ここにある。私は生きている。あらゆるものに感謝が出来て、私が生きることが美しく素晴らしく感じる。宇宙の調和に満ちていると感じる。それがただとにかく素晴らしい」
という幸福感を味わったのだそうです。リハビリをして、今までには味わったことのないこの幸福感が消えてしまうならリハビリはしたくない、とまで最初は言っていたそうですが、リハビリをして回復してもその幸福感は残ったそうです。ジルさんのお話はこちら
予期せずに悟りに達してしまったのですね。ヨガを実践する者はそこの境地を目指して修行するわけですが、求めずして偶発的にその悟りを手に入れてしまう方は結構いるようです。うつ病になり精神科で処方された薬を飲んだら守護霊の声が聞こえるようになって悟ってしまい、サラリーマンを辞めてしまった雲黒斎さん、階段から落ちて意識を失ったら悟ってしまい、ジョン・レノンのイマジンはこの事を歌っていたのか!と実体験した元歌手の阿部敏郎さん。両方ともとても面白い本です。ご興味のある方は是非どうぞ。
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ヴィヴェーカナンダ師の言葉
「私の友よ、この世全体が精神病院なのです。ある人々はこの世の愛に狂喜している。ある人々は自分の名声と評判に、ある人々は金に、またある人々は救いと天国に行くことに狂喜しています。この大きな精神病院の中で、私もやはり精神異常であり、私は神に狂喜しています。
あなたが金を求めて狂っているなら、私は神を求めて狂っているのです。あなたは精神異常ですし、私もそうです。しかし、私の狂喜が一番いいと思います。」
この3次元の、外界の形あるものは全て迷妄だとされます。
心が何と結びついているかによって人間の行動は変わります。コルベ神父のように神様と結びついていれば死をも恐れずに受け入れるのです。
利己から利他へ。無私、無我でいられれば、私達は恐れるものは本当に何一つとしてないのかもしれません。
2006年の夏オランダへ行く機会があり、軽い観光の気持ちでアンネ・フランク達の隠れ家を訪ねました。遠い昔に歴史の教科書で習った文字上のものが、自分で実際に目にし、ようやく自分の中に入ってきました。壁に残るアンネ達が書き込んだ丈比べの文字。長い時を経てもその小さな家の中に確実に彼女達の辛い思念が残っているのを感じ、胸が詰まりました。アンネの日記を読破すらしていない自分を恥じ、普通に生きていることがいかに幸せな事なのかを考えさせられました。帰国したらアンネの日記をちゃんと読まなくては!と入る時とは全く違った気持ちでアンネの家を後にしました。そして帰国したその月の講座で調度タイムリーにコルベ神父の事を習ったのでした。
アンネのお父さんもガヨビニチェックさんも生き残って収容所を出て、非常に長生きをされました。
『生きてこの事実を伝える』という大きな役目を与えられていたのですね。
死ぬまでにアウシュヴィッツも是非訪れておきたいと思います。
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by yogini_yogini
| 2010-11-03 14:36
| yoga講座
ヨガ講座4(復習)アーサナ理論・ハタ・ヨーガ理論
ヨガ講座の第4回目です。
ヨガを学ぶ人にはバイブルとも言えるヨーガ・スートラ。紙のない時代の紀元前から受け継がれてきたヨーガについて、パタンジャリという賢人が記述を始め、紀元後400年ごろ、ヨーガ・スートラとしてまとまりました。この頃に主流だったヨーガは、心理的・内面的なものを重視するラージャ・ヨーガ。生理的・肉体的な修練を重視するハタ・ヨーガが登場してくるのは、8世紀以降です。
ヨーガ・スートラでは格言が200近く書かれているのですが、次のたった3つだけがアーサナに関するものです。
①座法の定義 座法は安定して快適なものでなくてはならない。
②座法の行じ方 弛緩に努め、無辺なるものと一つになることで座法に熟達する。
③行じた結果 その時、二極の対立物によって害されない。
ここで言う座法とは、瞑想をする時の座り方をさします。当時のヨーガはまだ体操的な動きではなく、座法を組んでひたすら座り、純粋な瞑想がヨーガでした。
二極の対立物とは、例えば0か1か、勝ちか負けか、綺麗/汚い、男/女、白人/黒人など。この世はすべて何かと比べています。そんなものにとらわれていては瞑想など出来ません。そういう相対の世界にとらわれず、そうではない絶対の世界へ。何かと比べたりせず、ありのままを受け止める。物事の良し悪しを評価しないこと。
たとえば、私は身体が固いからあのポーズが出来ない、あの人はあんなに前屈してる、固いと恥ずかしいから私もグイグイ!・・・。ヨガ教室では鏡張りの部屋が多くてどうしても他の人と比べてしまったり。シャバアーサナで隣の人の呼吸が気になってしまったり。これではリラックスしにきたヨガのレッスンで人が気になって疲れたり、人と比べて又ストレスを抱える事になってしまいます。問題は、周りの状況や隣の人ではなく、外側にとらわれてしまう自分の心です。
木村慧心先生のお話を聞いていると度々出てくる「弓と禅」(福村出版)という本。著者ドイツ人のオイゲン・ヘリゲル氏が禅を知りたくて禅寺へ修行に訪れましたが断られ、弓でも禅を学べると聞いて阿波研造という師範に弟子入りをして弓を習ったことを書いた実話です。とても薄い本なのですぐに読めてしまいますので、興味のある方は是非一読をお勧めします。この日は長澤先生よりNHKで放送された(多分)当時の阿波研造が弓を引いている所を写した貴重なVTRを見せて頂きました。弓のことは全くわからないですが、弓を引いている時の緊張感、集中しているさまは見ているこちらの心も止まったようになりました。
阿波研造のお弟子さんが師範からつねづねこう言われたそうです。
『弓を通して自分の心を磨け。自分を殺すこと、これが弓。自分が宇宙と感じるまで弓を引き絞れ。当てようとか上手く見せようとしていては本当の弓ではない』
ヨーガスートラの格言のうち3つだけがアーサナに関するものでしたが、その他は全て心のあり方について書かれています。ヨガをする本来の目的は何の為なのかがかわかりますよね。座法の目的は心の中を見つめる為のもの。しかし今日本で流行っているのはこのアーサナだけがヨガとして取り上げられるばかり。ビューティーヨガ、セレブヨガ、フィットネスヨガ・・・本来のヨガからはどんどん離れていっています。表面的なものしか見ないのでは真のものに気づかないまま。ヨガは人に見せるショーでもなく柔軟性を競ったり、勝ち負けの競技でもありません。目を閉じて自分のヨガをしましょう。良い教師はアーサナの完成形を生徒に見せないのだそうです。
ヨガのアーサナとスポーツの違いです。
スポーツ ヨガ
1やり方 速い動き、動的、反復 ゆっくり、安定と保持、快適
2エネルギー 消耗 保存
3効果 肉体疲労 弛緩、落ち着き
4自我意識 自己顕示・闘争心強化 自我意識の昇華
5進歩 暗性から動性へ 動性から善性へ
6影響を受ける組織 体壁筋、呼吸・循環器系 呼吸・循環器、消化器、内分泌・免疫系
このように、スポーツとヨガのアーサナは全く違うものです。ですからバレエ、ピラティスなど、その方面にたけたスポーツのインストラクターが、ちょっとヨガを学んでアーサナの形だけを取り入れ、独自にバレエヨガとか○○ヨガなどと目新しい名前をつけ、本来のヨガとは違うヨガを広めている現状に個人的に非常に危機感を持っています。これらはヨガではなくヨガ風エクササイズです。

最後に聖音のオーム「OM」について。(ある宗教団体のおかげで有名になってしまい、誤解されやすいのですが)これはサンスクリット語で、聖なる響きです。
A、U、Mの3つの音から構成されていて発音するとオームとなります。物質世界の初期に発生し万物の基礎となっている波動をも表します。その中には宇宙の全ての音が含まれるといいます。ヨガのクラスではよく唱えるものですが、この左→右→上の順でアンスクリットでアウンと書かれているそうです。なんと日本語のカタカナの、ア→ウ→ンにそっくりだと思いませんか?仏教の南無、キリスト教のアーメン、日本語のアウンの呼吸・・・もとはOM です。全て同じものを指しています。
ヨガを学ぶ人にはバイブルとも言えるヨーガ・スートラ。紙のない時代の紀元前から受け継がれてきたヨーガについて、パタンジャリという賢人が記述を始め、紀元後400年ごろ、ヨーガ・スートラとしてまとまりました。この頃に主流だったヨーガは、心理的・内面的なものを重視するラージャ・ヨーガ。生理的・肉体的な修練を重視するハタ・ヨーガが登場してくるのは、8世紀以降です。
ヨーガ・スートラでは格言が200近く書かれているのですが、次のたった3つだけがアーサナに関するものです。
①座法の定義 座法は安定して快適なものでなくてはならない。
②座法の行じ方 弛緩に努め、無辺なるものと一つになることで座法に熟達する。
③行じた結果 その時、二極の対立物によって害されない。
ここで言う座法とは、瞑想をする時の座り方をさします。当時のヨーガはまだ体操的な動きではなく、座法を組んでひたすら座り、純粋な瞑想がヨーガでした。
二極の対立物とは、例えば0か1か、勝ちか負けか、綺麗/汚い、男/女、白人/黒人など。この世はすべて何かと比べています。そんなものにとらわれていては瞑想など出来ません。そういう相対の世界にとらわれず、そうではない絶対の世界へ。何かと比べたりせず、ありのままを受け止める。物事の良し悪しを評価しないこと。
たとえば、私は身体が固いからあのポーズが出来ない、あの人はあんなに前屈してる、固いと恥ずかしいから私もグイグイ!・・・。ヨガ教室では鏡張りの部屋が多くてどうしても他の人と比べてしまったり。シャバアーサナで隣の人の呼吸が気になってしまったり。これではリラックスしにきたヨガのレッスンで人が気になって疲れたり、人と比べて又ストレスを抱える事になってしまいます。問題は、周りの状況や隣の人ではなく、外側にとらわれてしまう自分の心です。
木村慧心先生のお話を聞いていると度々出てくる「弓と禅」(福村出版)という本。著者ドイツ人のオイゲン・ヘリゲル氏が禅を知りたくて禅寺へ修行に訪れましたが断られ、弓でも禅を学べると聞いて阿波研造という師範に弟子入りをして弓を習ったことを書いた実話です。とても薄い本なのですぐに読めてしまいますので、興味のある方は是非一読をお勧めします。この日は長澤先生よりNHKで放送された(多分)当時の阿波研造が弓を引いている所を写した貴重なVTRを見せて頂きました。弓のことは全くわからないですが、弓を引いている時の緊張感、集中しているさまは見ているこちらの心も止まったようになりました。
阿波研造のお弟子さんが師範からつねづねこう言われたそうです。
『弓を通して自分の心を磨け。自分を殺すこと、これが弓。自分が宇宙と感じるまで弓を引き絞れ。当てようとか上手く見せようとしていては本当の弓ではない』
ヨーガスートラの格言のうち3つだけがアーサナに関するものでしたが、その他は全て心のあり方について書かれています。ヨガをする本来の目的は何の為なのかがかわかりますよね。座法の目的は心の中を見つめる為のもの。しかし今日本で流行っているのはこのアーサナだけがヨガとして取り上げられるばかり。ビューティーヨガ、セレブヨガ、フィットネスヨガ・・・本来のヨガからはどんどん離れていっています。表面的なものしか見ないのでは真のものに気づかないまま。ヨガは人に見せるショーでもなく柔軟性を競ったり、勝ち負けの競技でもありません。目を閉じて自分のヨガをしましょう。良い教師はアーサナの完成形を生徒に見せないのだそうです。
ヨガのアーサナとスポーツの違いです。
スポーツ ヨガ
1やり方 速い動き、動的、反復 ゆっくり、安定と保持、快適
2エネルギー 消耗 保存
3効果 肉体疲労 弛緩、落ち着き
4自我意識 自己顕示・闘争心強化 自我意識の昇華
5進歩 暗性から動性へ 動性から善性へ
6影響を受ける組織 体壁筋、呼吸・循環器系 呼吸・循環器、消化器、内分泌・免疫系
このように、スポーツとヨガのアーサナは全く違うものです。ですからバレエ、ピラティスなど、その方面にたけたスポーツのインストラクターが、ちょっとヨガを学んでアーサナの形だけを取り入れ、独自にバレエヨガとか○○ヨガなどと目新しい名前をつけ、本来のヨガとは違うヨガを広めている現状に個人的に非常に危機感を持っています。これらはヨガではなくヨガ風エクササイズです。

最後に聖音のオーム「OM」について。(ある宗教団体のおかげで有名になってしまい、誤解されやすいのですが)これはサンスクリット語で、聖なる響きです。
A、U、Mの3つの音から構成されていて発音するとオームとなります。物質世界の初期に発生し万物の基礎となっている波動をも表します。その中には宇宙の全ての音が含まれるといいます。ヨガのクラスではよく唱えるものですが、この左→右→上の順でアンスクリットでアウンと書かれているそうです。なんと日本語のカタカナの、ア→ウ→ンにそっくりだと思いませんか?仏教の南無、キリスト教のアーメン、日本語のアウンの呼吸・・・もとはOM です。全て同じものを指しています。
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by yogini_yogini
| 2010-08-13 11:39
| yoga講座
ヨガ講座3(復習) ヨーガと健康
さて、3回目はヨーガと健康についてです。
世界保健機構(WHO)の健康に対する定義は
『健康とは
①肉体に病気がない状態だけを言うのではなく
②肉体的にも
③精神的にも
④社会的にも
⑤宗教的にも
以上の次元において健やかな状態を言う』
だそうです。
この「宗教的」という言葉は正しくなくて英語ではSpiritualで、訳す適当な日本語がないそう。辞書を引くと 精神の、霊的な、魂の、と出てきます。ここが日本人的には怪しいとして、このWHOの5番目の定義に反対したとのことです。これはなにも宗教に入信するとかということではなく、『私達はなぜここに存在しているのか、私達はどこから来たのか、なぜこの人生を歩んでいるのか』といった事をわかっているということ。自分が如何にしてなぜに今ここに存在しているかという、自己の出自に対してしっかりとした自己認識を得ている事、それが宗教的にも健やかであるということです。ここが一番難しいところですよね。
【出自】出どころ、生まれ。出生と同時に血縁に基づいて制度的に認知・規定される系譜上の帰属。
旧約聖書にも新約聖書にも古事記にもインドのマハー・バーラタにも人間はどのように作られたのかといった事が書かれています。どんな民族でも私たちの出所が書かれています。
西洋医学における健康とは①までです。肉体に病気がない状態を言い、検査して何もなければ健康。なんとなく気分が優れなくて病院に行っても検査で何も出なければ「異常ありません、薬もなしです、お帰り下さい」と帰されてしまいます。しかし病気がなければ健康でしょうか?真の健康な状態とはこの5つ全てを含むもの。
ヨーガでは、私達は大元につながる生命のエネルギー、大きな存在とつながっていると考えます。エゴで凝り固まっていると「自分だけ」という小さな意識ですが、その意識が広がれば他人、周り、環境、宇宙と意識が広がり、そういった大きなものと結びついていくと精神的に安定します。
ヴィヴェーカナンダ大師は「私達は完全に調和の取れた人格を作るのは難しい。でも知性・感性・ヨーガが揃うことで調和の取れた人格になることを知っている」と言っています。
現代人はストレス社会で生きています。ストレスを感じると人間は交感神経優位になります。そうすると血糖値・呼吸数・心拍数・血圧は全て上昇し、筋肉の硬直を招きます。筋肉が硬くなると血流が悪くなり冷えも招きます。そういったストレス反応は人間が生きていくために必要なものなのですが、その状態がずっと続くと体はその状態が正常だと勘違いし、元の調和状態にもどれなくなり、ついに体はそのバランスを崩し、かかるものが「心身症」です。
心身症とは何か?
それは単一の病名ではなく、〈身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する〉(「心身医学の新しい診療指針」日本心身医学会・1991年)
精神的に健康な社会人に、ストレスや生活様式の悪影響などが原因となり、さらに各人の体質が絡み合って、さまざまの身体症状が引き起こされたケース、つまり「心の問題で起きる身体の病の総称」です。
いわゆる心身症といわれるものには一般的な病気がほとんど含まれます。
循環器系:本態性高血圧・心筋梗塞・狭心症など
消化器系:消化器潰瘍・過敏性腸症候群など
呼吸器系:気管支喘息、過換気症候群など
内分泌/代謝系:糖尿病、甲状腺機能亢進症など
神経/筋肉系:片頭痛、斜頚、チックなど
皮膚科領域:アトピー性皮膚炎、円形脱毛症など
整形外科領域:慢性関節リウマチ、腰痛症、全身性筋痛症など
泌尿器科領域:夜尿症、遺尿症、神経頻尿など
産婦人科領域:更年期障害、月経痛、月経異常など
小児科領域:気管支喘息、過敏性腸症候群、神経性食欲不振症など
耳鼻科領域:メニエール病、アレルギー性鼻炎、吃音など
歯科/口腔外科領域:顎関節症、三叉神経痛など
ヨーガではパンチャ・コーシャ(人間五蔵説)として人間存在を解説しています。これらが密接に関連して人間が形成されているというものです。肉体次元・生気次元・感情次元・潜在意識次元・そして最も精妙な真我。
フロイトが始めて唱えた潜在意識、これもヨーガの世界では何千年も前から言われて来たことなのですね。ヨーガセラピーでもこの人間五蔵説に基づいて、肉体に関してはもちろん、心や魂の次元の問題にまでも取り組んで考えます。
私達が一番意識しやすいのが呼吸。これは体と心の架け橋です。意識と無意識の架け橋。呼吸が乱れると心も乱れます。また、心が乱れると呼吸も乱れます。普段は無意識で行っている呼吸を意識して呼吸することで、今の自分の状態がわかります。ちょっとほかの事を止めて、ここで深呼吸を3回。
目を閉じて、ゆっくりと深く呼吸をしてみます。ただ呼吸をすることだけに意識を向けてみます。お腹が膨らんで胸が持ち上がります。それからゆっくりと吐いていきます。胸が楽になり、お腹の力が抜けていきます。
さてどうでしょう?人はこれだけでリラックスしてきますよね。これが瞑想の第一歩になります。
落ち着いて呼吸をすることで「今・ここ」に意識が集まります。過去のことをあれこれ思い出して後悔したり、まだ見ぬ未来のことを考えて心配したり不安になったり。現代はインターネットなどもあり色々な情報で溢れかえっているせいもあって、私達の思考はいつも絶え間なくフル回転しています。私達の体は常に「今」にあるのに、心だけはいつも過去や未来に飛んでしまっています。心が「今・ここ」を留守にしているとストレスが発生します。ストレスは今この瞬間の喜びを逃がします。
まずは深呼吸。
*****************************************************************
ヨガ講座の3回目の授業。ヨガと健康についての勉強でした。。
現代医学によるストレスの説明では、生体に刺激が加わるとその刺激に適応しようとして脳下垂体と副腎皮質に人間に共通の「逃げる」か「闘う」かという反応が生じる事だそうです。例えば血圧・呼吸数・脈拍・血糖値上昇・体液の過剰分泌など。
ストレスを受けた時には体内のホメオスタシス(恒常性)=体が頑張って元に戻そうとする事、が傾きますが通常はやがて安定していきます。しかし「厳しい生存競争」「神経過敏状況」「完全主義」「達成せねばならない目標」など、いつも過度のストレスを抱えた状態=過剰反応、を放置していると体がその状態が正常だと勘違いしてしまい、心身が元の調和した状態に戻れなくなって、かかる病が心身症です。血圧の上昇は高血圧症、血糖値の上昇は糖尿病、筋肉や関節の硬直化は腰痛に、酸の過剰分泌は消化器潰瘍に・・・。
アトピー性皮膚炎などは元々は生まれもってアレルギー体質の人がなるのですが、これ自体は心身症ではなく、それに精神的ストレスが加わった時初めてアトピー性皮膚炎という病気になります。大人で悪化したり良くなったりするものは心が関係しています。生まれ持ったものなので治るかと言うと治らないのです。ですが心の状態が安定して、ストレスを感じなくなって、外から受ける季節的なものなどを受けても体が上手く対処出来るほど体と心が丈夫になると治まってくるそうです。
心身症はストレスマネージメントが出来ない人がなります。心身症患者の性格的特長を挙げると、真面目・仕事中毒・模範的・頑張り屋・人から頼まれると嫌と言えない・自己犠牲的・良い子と表現される性格、まるでこの通りの人はいないかも知れませんが、こうであろうと思う自分はいるかもしれませんよね。当てはまる人は心身症予備軍!心と体は密接に関係しているのですね。こうした心の持ち方までもお手伝いできるのがヨガセラピーです。
「病は気から」
病気は自分の心が作り出した結果だと思う今日この頃です。だから心が変われば病気も治せるはずです。
世界保健機構(WHO)の健康に対する定義は
『健康とは
①肉体に病気がない状態だけを言うのではなく
②肉体的にも
③精神的にも
④社会的にも
⑤宗教的にも
以上の次元において健やかな状態を言う』
だそうです。
この「宗教的」という言葉は正しくなくて英語ではSpiritualで、訳す適当な日本語がないそう。辞書を引くと 精神の、霊的な、魂の、と出てきます。ここが日本人的には怪しいとして、このWHOの5番目の定義に反対したとのことです。これはなにも宗教に入信するとかということではなく、『私達はなぜここに存在しているのか、私達はどこから来たのか、なぜこの人生を歩んでいるのか』といった事をわかっているということ。自分が如何にしてなぜに今ここに存在しているかという、自己の出自に対してしっかりとした自己認識を得ている事、それが宗教的にも健やかであるということです。ここが一番難しいところですよね。
【出自】出どころ、生まれ。出生と同時に血縁に基づいて制度的に認知・規定される系譜上の帰属。
旧約聖書にも新約聖書にも古事記にもインドのマハー・バーラタにも人間はどのように作られたのかといった事が書かれています。どんな民族でも私たちの出所が書かれています。
西洋医学における健康とは①までです。肉体に病気がない状態を言い、検査して何もなければ健康。なんとなく気分が優れなくて病院に行っても検査で何も出なければ「異常ありません、薬もなしです、お帰り下さい」と帰されてしまいます。しかし病気がなければ健康でしょうか?真の健康な状態とはこの5つ全てを含むもの。
ヨーガでは、私達は大元につながる生命のエネルギー、大きな存在とつながっていると考えます。エゴで凝り固まっていると「自分だけ」という小さな意識ですが、その意識が広がれば他人、周り、環境、宇宙と意識が広がり、そういった大きなものと結びついていくと精神的に安定します。
ヴィヴェーカナンダ大師は「私達は完全に調和の取れた人格を作るのは難しい。でも知性・感性・ヨーガが揃うことで調和の取れた人格になることを知っている」と言っています。
現代人はストレス社会で生きています。ストレスを感じると人間は交感神経優位になります。そうすると血糖値・呼吸数・心拍数・血圧は全て上昇し、筋肉の硬直を招きます。筋肉が硬くなると血流が悪くなり冷えも招きます。そういったストレス反応は人間が生きていくために必要なものなのですが、その状態がずっと続くと体はその状態が正常だと勘違いし、元の調和状態にもどれなくなり、ついに体はそのバランスを崩し、かかるものが「心身症」です。
心身症とは何か?
それは単一の病名ではなく、〈身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する〉(「心身医学の新しい診療指針」日本心身医学会・1991年)
精神的に健康な社会人に、ストレスや生活様式の悪影響などが原因となり、さらに各人の体質が絡み合って、さまざまの身体症状が引き起こされたケース、つまり「心の問題で起きる身体の病の総称」です。
いわゆる心身症といわれるものには一般的な病気がほとんど含まれます。
循環器系:本態性高血圧・心筋梗塞・狭心症など
消化器系:消化器潰瘍・過敏性腸症候群など
呼吸器系:気管支喘息、過換気症候群など
内分泌/代謝系:糖尿病、甲状腺機能亢進症など
神経/筋肉系:片頭痛、斜頚、チックなど
皮膚科領域:アトピー性皮膚炎、円形脱毛症など
整形外科領域:慢性関節リウマチ、腰痛症、全身性筋痛症など
泌尿器科領域:夜尿症、遺尿症、神経頻尿など
産婦人科領域:更年期障害、月経痛、月経異常など
小児科領域:気管支喘息、過敏性腸症候群、神経性食欲不振症など
耳鼻科領域:メニエール病、アレルギー性鼻炎、吃音など
歯科/口腔外科領域:顎関節症、三叉神経痛など
ヨーガではパンチャ・コーシャ(人間五蔵説)として人間存在を解説しています。これらが密接に関連して人間が形成されているというものです。肉体次元・生気次元・感情次元・潜在意識次元・そして最も精妙な真我。
フロイトが始めて唱えた潜在意識、これもヨーガの世界では何千年も前から言われて来たことなのですね。ヨーガセラピーでもこの人間五蔵説に基づいて、肉体に関してはもちろん、心や魂の次元の問題にまでも取り組んで考えます。
私達が一番意識しやすいのが呼吸。これは体と心の架け橋です。意識と無意識の架け橋。呼吸が乱れると心も乱れます。また、心が乱れると呼吸も乱れます。普段は無意識で行っている呼吸を意識して呼吸することで、今の自分の状態がわかります。ちょっとほかの事を止めて、ここで深呼吸を3回。
目を閉じて、ゆっくりと深く呼吸をしてみます。ただ呼吸をすることだけに意識を向けてみます。お腹が膨らんで胸が持ち上がります。それからゆっくりと吐いていきます。胸が楽になり、お腹の力が抜けていきます。
さてどうでしょう?人はこれだけでリラックスしてきますよね。これが瞑想の第一歩になります。
落ち着いて呼吸をすることで「今・ここ」に意識が集まります。過去のことをあれこれ思い出して後悔したり、まだ見ぬ未来のことを考えて心配したり不安になったり。現代はインターネットなどもあり色々な情報で溢れかえっているせいもあって、私達の思考はいつも絶え間なくフル回転しています。私達の体は常に「今」にあるのに、心だけはいつも過去や未来に飛んでしまっています。心が「今・ここ」を留守にしているとストレスが発生します。ストレスは今この瞬間の喜びを逃がします。
まずは深呼吸。
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ヨガ講座の3回目の授業。ヨガと健康についての勉強でした。。
現代医学によるストレスの説明では、生体に刺激が加わるとその刺激に適応しようとして脳下垂体と副腎皮質に人間に共通の「逃げる」か「闘う」かという反応が生じる事だそうです。例えば血圧・呼吸数・脈拍・血糖値上昇・体液の過剰分泌など。
ストレスを受けた時には体内のホメオスタシス(恒常性)=体が頑張って元に戻そうとする事、が傾きますが通常はやがて安定していきます。しかし「厳しい生存競争」「神経過敏状況」「完全主義」「達成せねばならない目標」など、いつも過度のストレスを抱えた状態=過剰反応、を放置していると体がその状態が正常だと勘違いしてしまい、心身が元の調和した状態に戻れなくなって、かかる病が心身症です。血圧の上昇は高血圧症、血糖値の上昇は糖尿病、筋肉や関節の硬直化は腰痛に、酸の過剰分泌は消化器潰瘍に・・・。
アトピー性皮膚炎などは元々は生まれもってアレルギー体質の人がなるのですが、これ自体は心身症ではなく、それに精神的ストレスが加わった時初めてアトピー性皮膚炎という病気になります。大人で悪化したり良くなったりするものは心が関係しています。生まれ持ったものなので治るかと言うと治らないのです。ですが心の状態が安定して、ストレスを感じなくなって、外から受ける季節的なものなどを受けても体が上手く対処出来るほど体と心が丈夫になると治まってくるそうです。
心身症はストレスマネージメントが出来ない人がなります。心身症患者の性格的特長を挙げると、真面目・仕事中毒・模範的・頑張り屋・人から頼まれると嫌と言えない・自己犠牲的・良い子と表現される性格、まるでこの通りの人はいないかも知れませんが、こうであろうと思う自分はいるかもしれませんよね。当てはまる人は心身症予備軍!心と体は密接に関係しているのですね。こうした心の持ち方までもお手伝いできるのがヨガセラピーです。
「病は気から」
病気は自分の心が作り出した結果だと思う今日この頃です。だから心が変われば病気も治せるはずです。
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by yogini_yogini
| 2010-06-27 12:04
| yoga講座
ヨガ講座2(復習)
第2回目 ギヤーナ・ヨーガとは何か
4年前の私達の期は、講義はすべて慧心先生だったのですが、現在の講座はほぼ長澤先生が担当されています。復習のこの日は慧心先生の講義でした。2ヶ月ぶりに先生にご挨拶することが出来て、直接先日の講演のお礼を申し上げることが出来て良かったです。しかし慧心先生は真面目なたたずまいとは裏腹に、面白いことを10分に1回は言ってくれるので、講義はいつも笑いに包まれます。聡明な方のお話というのは本当に面白いものですね。
さてギヤーナ・ヨーガ。ヨーガを4つに分けるとギヤーナヨーガ・カルマヨーガ・バクティヨーガ、ラージャヨーガに分けられます(順に講座があります)。このギヤーナヨーガは物事を考えるヨーガです。スワミ・ヴィヴェーカナンダ師によると「哲学的思索により感覚を制御して自我を克服し、真理に到達する方法」とされています。
肉体は変わります。心も移り変わるもの。本質とは変わらないもの、不変のものをいいます。では何が変わらないのか?ヨーガではそれはブラーフマンとかアートマン、真我といわれる生命そのもの、生命原理、とされています。それ以外の変化するものはすべて迷妄(マーヤー)であるとしています。
「人間万事塞翁が馬」という故事、これはニンゲンではなくて本当はジンカンと読むのだそう。目の前の出来事に一喜一憂するな、目の前に出てくる物事は天の決めたことであるから、受け入れて対応したほうが上手に生きることが出来る。いちいち心、感情に引きずられるな、ということ。
ヨーガでは「私」とは 肉体・心・魂(真我)が重なっていると考えます。本当の私は体でも心でもなく、不変のものである魂だと説きます。真我の自分は何者によっても変化させることは出来ない、不変であると知ることで何も怖くない、死をも恐れずにいられる。
「千の風になって」は作者不詳とされていましたが、メアリー・フライというアメリカ人の詩だとわかったようですね。
わたしのお墓に佇み泣かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは眠りません
わたしはふきわたる千の風
わたしは雪上のダイヤモンドのきらめき
わたしは豊穣の穀物にそそぐ陽光
わたしはおだやかな秋雨
あなたが朝の静けさの中で目覚めるとき
わたしは翔け昇る上昇気流となって
弧を描いて飛ぶ静かな鳥たちとともにいます
わたしは夜に輝くやさしい星々
わたしのお墓に佇み嘆かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは死ななかったのです
(オリジナルバージョンの対訳)wikiより
ー私の本質は大元の風と同じもの。肉体は滅びても私は消えてなくならないー
ヒツジライオンの話。
母ライオンが死んでしまい、ヒツジの群れに育てられたライオンのお話。
自分はヒツジだと思い込んで育ちます。名前をヒツジライオンとしましょう。
その群れに通りかかった別のライオンは「メエメエ」と鳴いて逃げるヒツジライオンを見てビックリし、
嫌がるヒツジライオンを湖に連れて行きます。「この姿を見よ」と。
湖に写った2頭のライオンの姿を見てヒツジライオンは一瞬のうちに自分はライオンである、と悟ります。ヒツジライオンは吠えました。もうメエメエとは鳴きませんでした。
「私はこうである」と自分に催眠術をかけていませんか。私は小さく弱いちっぽけな人間だ、と。これは心の部分。思考は今までの経験などにも左右されます。思いグセ、決め付け、それらは認知の間違い。ヴィヴェーカナンダはこう言います。
『1つの木の切り株がありました。闇の中で、泥棒がやってきて「警官だ」と言いました。恋人を待つ若者がそれを見て「彼女だ」と思いました。お化けの話を聞かされていた子供はそれを見て「幽霊」と思い、叫び始めました。しかし初めから終わりまで、それは木の切り株だったのです。』
思い込んでいると人はそれ以上のものにはなれないのです。自分で限界を決めたらそこから出ることはできません。子供に「ほら早くしなさい、何やってるの」と言っていませんか。それは「あんたはグズね!」と催眠術をかけているのです。言葉もエネルギー。言霊になります。「出来ない」「~~がない」は引き寄せの法則でも言われるように、出来ない、~~がない状態を作り出します。それに気づいたら今のこの瞬間から良いエネルギーの言葉を使おうではありませんか。
人はチルチルミチルの青い鳥を探しています。さんざん探し回って見つからなかった幸福の青い鳥は自分の家の中にいました。真の幸福とは外側を追い求めても見つかりません。欲しかったものを手に入れれば、その一瞬は満足するでしょう。でもそれは又新たな苦にもつながります。大金を手にしたら、今度は盗まれやしないか、お金が目的であの人は自分に近寄ってくるのではないか。新車を買ったら、傷つけられやしないか。雨が降ったら車体が汚れやしないか。欲しかったけれど手にしたら飽きてきて、次は違うメーカーの新車が気になり・・・。一瞬は手にして満足しても、その満足は永遠のものではないですよね。幸福は欲しかったその物質ではなかったのです。
幸福はどこにあるのか。幸せとは自分の内側にあります。それに”気づく”ことです。
真の満足とは「いまを良しとする」と”知る”ことです。
さてここで余談、サンスクリットを語源とする日本語についてです。
インドのサンスリット語が日本に入り、変化してしまった言葉は沢山あります。ヨギならご存知の聖音「OM」は阿吽の呼吸のアウン。神社の狛犬は入り口で左右に座っていますが、一頭は口を開いてもう一頭は閉じてます。これはOM(阿吽)を唱えているそう。「OM」は日本に来て阿吽、南無に。キリスト教ではアーメンに。「ブッディ(知性)スヴァハー」は般若心経でボージーソワカーに変化してしまいました。
他にも
マハー(大王) → 摩訶不思議の「マカ」
ナラ(地獄) → 奈落に落ちるの「ナラ」
ダーナ(お布施)→ 旦那
などなど、この日はトリビアを色々教えて頂きました。
*******************************************************************
ヨガ講座の第2回目の授業でした。この日はヨガの哲学についてのお勉強。ギヤーナヨガとは知性のヨガのことです。人生の目標は「幸福」誰もが皆幸せに生きていたいと望んでいますよね。でもこの「幸福」とは何なのでしょう?人々の没頭する事は、物による快適さの追求、豪華な暮らし、過多の情報詰め込み・・・そして忘れられている事は、生活の質の向上、健やかさの向上、病気の予防、全人格的な成長、ホリスティックな価値観の尊重、人間の未開発の能力開発です。
お酒を飲むと幸せ?ケーキを食べると幸せ?ならばショートケーキの中に幸福の元が入っているのでしょうか?しかしショートケーキを5個も食べれば幸せどころか苦痛。お金が沢山あれば幸せ?するともっと欲しいという欲や、なくしたらどうしようという心配もついてきます。億万長者でも不幸な人がいます。○リエモン。お金の中に幸せの元は入っていないのです。「幸福とは感覚器官の対象物の中には入っていない」のです。幸福とは物質ではなく、六本木ヒルズに住むことでもなく、幸せを感じる心。幸福は心の状態に関係しているのです。真の幸福は自分の外側でなく内側にある事を知らずに人々は幸せを掴もうと、違う場所=外側 ばかり見て探し続けています。ギヤーナヨガでは幸福=無心としています。何ものにも煩わされない静かな平穏な心。心を空っぽにする時間を1日のうちに数分でも持っていますか?
*YIC勉強中の皆様へ
検索でこのブログにいらっしゃる方が大変多いのですが、このブログの内容は私が授業で学んだ内容をメモし、自分なりの言葉でまとめているものです。YIC後続の方たちの宿題や勉強のヒントになれば幸いだと思ってUPしています。
しかし、「他のYIC勉強中の方のブログにここの文章がそっくりそのまま書いてあります。時系列から見てこちらが元だと思います」との内容を読者の方から何件かお知らせをいただきました。見に行ってみると、見覚えのある私の書いた文章が、一字一句違わずにその方の記事として記されていました(悲)二字二句くらい変えて書かれているブログもありましたが・・・(苦笑)
ヨーガを指導している立場で、ヤマ・ニヤマのアスティアをご存じないはずはありませんよね。
もちろん参考にして頂いて大いに結構なのですが、記事にする場合はお勉強しているのですから、コピーペーストではなくご自身の解釈と言葉で書きましょう。そのまま使用する場合はリンクを貼って頂くようお願いします。Om
4年前の私達の期は、講義はすべて慧心先生だったのですが、現在の講座はほぼ長澤先生が担当されています。復習のこの日は慧心先生の講義でした。2ヶ月ぶりに先生にご挨拶することが出来て、直接先日の講演のお礼を申し上げることが出来て良かったです。しかし慧心先生は真面目なたたずまいとは裏腹に、面白いことを10分に1回は言ってくれるので、講義はいつも笑いに包まれます。聡明な方のお話というのは本当に面白いものですね。
さてギヤーナ・ヨーガ。ヨーガを4つに分けるとギヤーナヨーガ・カルマヨーガ・バクティヨーガ、ラージャヨーガに分けられます(順に講座があります)。このギヤーナヨーガは物事を考えるヨーガです。スワミ・ヴィヴェーカナンダ師によると「哲学的思索により感覚を制御して自我を克服し、真理に到達する方法」とされています。
肉体は変わります。心も移り変わるもの。本質とは変わらないもの、不変のものをいいます。では何が変わらないのか?ヨーガではそれはブラーフマンとかアートマン、真我といわれる生命そのもの、生命原理、とされています。それ以外の変化するものはすべて迷妄(マーヤー)であるとしています。
「人間万事塞翁が馬」という故事、これはニンゲンではなくて本当はジンカンと読むのだそう。目の前の出来事に一喜一憂するな、目の前に出てくる物事は天の決めたことであるから、受け入れて対応したほうが上手に生きることが出来る。いちいち心、感情に引きずられるな、ということ。
ヨーガでは「私」とは 肉体・心・魂(真我)が重なっていると考えます。本当の私は体でも心でもなく、不変のものである魂だと説きます。真我の自分は何者によっても変化させることは出来ない、不変であると知ることで何も怖くない、死をも恐れずにいられる。
「千の風になって」は作者不詳とされていましたが、メアリー・フライというアメリカ人の詩だとわかったようですね。
わたしのお墓に佇み泣かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは眠りません
わたしはふきわたる千の風
わたしは雪上のダイヤモンドのきらめき
わたしは豊穣の穀物にそそぐ陽光
わたしはおだやかな秋雨
あなたが朝の静けさの中で目覚めるとき
わたしは翔け昇る上昇気流となって
弧を描いて飛ぶ静かな鳥たちとともにいます
わたしは夜に輝くやさしい星々
わたしのお墓に佇み嘆かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは死ななかったのです
(オリジナルバージョンの対訳)wikiより
ー私の本質は大元の風と同じもの。肉体は滅びても私は消えてなくならないー
ヒツジライオンの話。
母ライオンが死んでしまい、ヒツジの群れに育てられたライオンのお話。
自分はヒツジだと思い込んで育ちます。名前をヒツジライオンとしましょう。
その群れに通りかかった別のライオンは「メエメエ」と鳴いて逃げるヒツジライオンを見てビックリし、
嫌がるヒツジライオンを湖に連れて行きます。「この姿を見よ」と。
湖に写った2頭のライオンの姿を見てヒツジライオンは一瞬のうちに自分はライオンである、と悟ります。ヒツジライオンは吠えました。もうメエメエとは鳴きませんでした。
「私はこうである」と自分に催眠術をかけていませんか。私は小さく弱いちっぽけな人間だ、と。これは心の部分。思考は今までの経験などにも左右されます。思いグセ、決め付け、それらは認知の間違い。ヴィヴェーカナンダはこう言います。
『1つの木の切り株がありました。闇の中で、泥棒がやってきて「警官だ」と言いました。恋人を待つ若者がそれを見て「彼女だ」と思いました。お化けの話を聞かされていた子供はそれを見て「幽霊」と思い、叫び始めました。しかし初めから終わりまで、それは木の切り株だったのです。』
思い込んでいると人はそれ以上のものにはなれないのです。自分で限界を決めたらそこから出ることはできません。子供に「ほら早くしなさい、何やってるの」と言っていませんか。それは「あんたはグズね!」と催眠術をかけているのです。言葉もエネルギー。言霊になります。「出来ない」「~~がない」は引き寄せの法則でも言われるように、出来ない、~~がない状態を作り出します。それに気づいたら今のこの瞬間から良いエネルギーの言葉を使おうではありませんか。
人はチルチルミチルの青い鳥を探しています。さんざん探し回って見つからなかった幸福の青い鳥は自分の家の中にいました。真の幸福とは外側を追い求めても見つかりません。欲しかったものを手に入れれば、その一瞬は満足するでしょう。でもそれは又新たな苦にもつながります。大金を手にしたら、今度は盗まれやしないか、お金が目的であの人は自分に近寄ってくるのではないか。新車を買ったら、傷つけられやしないか。雨が降ったら車体が汚れやしないか。欲しかったけれど手にしたら飽きてきて、次は違うメーカーの新車が気になり・・・。一瞬は手にして満足しても、その満足は永遠のものではないですよね。幸福は欲しかったその物質ではなかったのです。
幸福はどこにあるのか。幸せとは自分の内側にあります。それに”気づく”ことです。
真の満足とは「いまを良しとする」と”知る”ことです。
さてここで余談、サンスクリットを語源とする日本語についてです。
インドのサンスリット語が日本に入り、変化してしまった言葉は沢山あります。ヨギならご存知の聖音「OM」は阿吽の呼吸のアウン。神社の狛犬は入り口で左右に座っていますが、一頭は口を開いてもう一頭は閉じてます。これはOM(阿吽)を唱えているそう。「OM」は日本に来て阿吽、南無に。キリスト教ではアーメンに。「ブッディ(知性)スヴァハー」は般若心経でボージーソワカーに変化してしまいました。
他にも
マハー(大王) → 摩訶不思議の「マカ」
ナラ(地獄) → 奈落に落ちるの「ナラ」
ダーナ(お布施)→ 旦那
などなど、この日はトリビアを色々教えて頂きました。
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ヨガ講座の第2回目の授業でした。この日はヨガの哲学についてのお勉強。ギヤーナヨガとは知性のヨガのことです。人生の目標は「幸福」誰もが皆幸せに生きていたいと望んでいますよね。でもこの「幸福」とは何なのでしょう?人々の没頭する事は、物による快適さの追求、豪華な暮らし、過多の情報詰め込み・・・そして忘れられている事は、生活の質の向上、健やかさの向上、病気の予防、全人格的な成長、ホリスティックな価値観の尊重、人間の未開発の能力開発です。
お酒を飲むと幸せ?ケーキを食べると幸せ?ならばショートケーキの中に幸福の元が入っているのでしょうか?しかしショートケーキを5個も食べれば幸せどころか苦痛。お金が沢山あれば幸せ?するともっと欲しいという欲や、なくしたらどうしようという心配もついてきます。億万長者でも不幸な人がいます。○リエモン。お金の中に幸せの元は入っていないのです。「幸福とは感覚器官の対象物の中には入っていない」のです。幸福とは物質ではなく、六本木ヒルズに住むことでもなく、幸せを感じる心。幸福は心の状態に関係しているのです。真の幸福は自分の外側でなく内側にある事を知らずに人々は幸せを掴もうと、違う場所=外側 ばかり見て探し続けています。ギヤーナヨガでは幸福=無心としています。何ものにも煩わされない静かな平穏な心。心を空っぽにする時間を1日のうちに数分でも持っていますか?
*YIC勉強中の皆様へ
検索でこのブログにいらっしゃる方が大変多いのですが、このブログの内容は私が授業で学んだ内容をメモし、自分なりの言葉でまとめているものです。YIC後続の方たちの宿題や勉強のヒントになれば幸いだと思ってUPしています。
しかし、「他のYIC勉強中の方のブログにここの文章がそっくりそのまま書いてあります。時系列から見てこちらが元だと思います」との内容を読者の方から何件かお知らせをいただきました。見に行ってみると、見覚えのある私の書いた文章が、一字一句違わずにその方の記事として記されていました(悲)二字二句くらい変えて書かれているブログもありましたが・・・(苦笑)
ヨーガを指導している立場で、ヤマ・ニヤマのアスティアをご存じないはずはありませんよね。
もちろん参考にして頂いて大いに結構なのですが、記事にする場合はお勉強しているのですから、コピーペーストではなくご自身の解釈と言葉で書きましょう。そのまま使用する場合はリンクを貼って頂くようお願いします。Om
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by yogini_yogini
| 2010-05-21 22:01
| yoga講座
ヨガ講座1(復習)
4年前に学んだヨーガセラピストの前の段階の1年の講座。その後2年のセラピストの講座と合わせ計3年学んで昨年無事卒業したわけですが、この1年の講座に関してはリアルタイムで更新していなかったので、放置したままに・・・。2ヶ月前、横浜のスタジオにて慧心先生の講演をお願いし久々に先生のお話を聞いたら、まぁ出るわ出るわ新しい科学的なデータ!現在はヨーガが遺伝子のレベルまで影響を及ぼすことがわかって来ています。あぁこれは継続して学習しなければいけない~と、翌週からタイミングよく始まった最初の1年の講座に復習のため聴講生で参加しております。1から復習していると、今だから頭にしっかり入る事も多くて、ヨーガセラピーの全容を掴むのに非常に勉強になります。これはきちんと形にしなければ!と更新を放置していたことを深く反省・・・これから1年に渡ってリアルタイムで更新して行きます。以前の記事も下に併記しておきます。
第1回目
今私達がヨガスタジオなどで行っているアーサナと、セラピーとしてのアーサナは全く違うものになります。一番間違っていけないことは、「アーサナが病気を治すわけではない」ということです。だからこの病気にはどのポーズが効きますか?なんてのはナンセンス。巷では「このポーズは○○に効きます」なんてアーサナの効果がまことしやかに言われていますが・・・科学的根拠なし!本に書いてあるから?効くと言われているから?誰が言ったの?誰かそれを研究してデータを取りましたか?そんなのお医者さんの前で言ったら一笑に付されてしまいます。「○○に効く」と言われると効いている気がする、それだけのことです。コラーゲン鍋食べたら翌日はお肌がプルプルです!なんてものも、胃で消化されて関節など全身に巡るものが、たった1日でお肌にだけ作用してプルプルになるなど「あり得ない」と、お医者様である慧心先生の息子さんがセラピーの講義で仰っておりました。それも心から信じればそうなる(?)かもしれませんが。
ヨーガセラピーではきちんとカウンセリングをし、脈拍、血圧、呼吸数、数々のデータを継続して取り、症例報告書をつくります。数字とグラフで推移を記します。医師に見せても通用するものを作ります。(セラピストの講座では医師に症例報告の添削を受け、まっかっかになって戻されそのたび何度も何度も書き直し、ビシビシしごかれました。ううう辛かった・・・>┼○ バタッ)
以前私の体験レッスンを受けた生徒さんのアンケートで「全てのポーズの効果を説明して欲しかった」なんて書かれた事がありましたっけ。。。
例えば巷では魚のポーズは、首を伸ばすので甲状腺ホルモンを刺激し若返りの効果あり~なんて本に書いてあったりします。首を伸ばしただけで甲状腺が刺激できるのなら、甲状腺の病気の人にお医者さんが首を伸ばせと言いますよ。ですから全く根拠ない事なのです。
本当かどうかわからない効果を、まことしやかにレッスンで伝えてくれる先生もいます。そういうレッスンを望む生徒さんもいます。その思い込みで病気が治るならば、それはそれでプラシーボでいいのかもしれませんが、私は不確実な効果を伝える指導はしないようにしています。「街のヨガ教室の先生ならばそれでいいが、ヨガセラピストとして専門知識を持った指導者になる皆さんは、そんな不確かな効果を謳う指導はしないように」と慧心先生からクギを刺されています。
ポーズで病気が治るなら、とっくにお医者が取り入れるはずです。
頭痛がするからこの薬を飲む、のように「○○に効くからこのポーズをする」というスタンスではなく、自分で体験し、体感し、本人が実感して噛み砕かないと本当には自分の為になりません。頭で知識を得るだけではヨーガは生きてきません。ヨーガは実践の科学です。
病気=”病”は”気”から。
読んで字の如し。病気の根本を無視してはいけません。この根本の部分を重要視してヨーガセラピーは行われます。見えない”心”の部分。
西洋医学の進歩はめざましいものがあり、多くの病気が治るようになってきました。しかし同時にストレス関連疾患が増え、西洋医学の対症療法だけでは根治が難しく、伝統医学やヨーガ療法などの代替医療との統合医療が大切なのではないか、とようやく最近言われ始めたのです。「どうも病気は体だけでなく心も関係している」と医師の間で認識されるようになり、日本では1961年に九州大学で国内初の心療内科が出来ました。(後に1972年に東大病院、75年に東北大病院、そして現在沢山の心療内科が出来ました)
なぜ現代こんなにも心身症(第3回で詳しく説明します)患者が増えたのでしょうか。現代人は高度成長に比例し、「富を求める人生」へ向かいました。人々が求めるもの、それは今も昔も幸福であることに変わりないのですが、幸福の象徴=豊かな暮らし・ブランドのバッグ・高級時計・高級車・高級住宅・・・へと変化して行きました。今や幼稚園の頃から競争社会です。塾に通って良い学校に入らねば。良い大学に入らねば。一流企業に入らねば。あいつより早く出世しなければ。そうしてストレスを溜め込み、そのストレスにも気づかないまま酒やタバコ、疲れたら今度は「癒し」という名の刺激を求めます。一番大切なものを忘れたまま、体の声を聞かずがむしゃらに突っ走った結果、体が悲鳴をあげ始めます。
外にあるものは全て変化します。これは真理です。形あるものはいつか壊れます。人間関係であっても長い年月のうちに変化します。私達の心が 外にあるもの=壊れるもの と結びついていると必ず折れる時が来ます。では何が不変なのでしょうか。人は地球という宇宙に生きています。大自然の中で生まれ、生き、死んでいきます。この宇宙に生きている以上、人には大自然と同じエネルギーが備わっています。一昔前はスピリチュアルといえば怪しさ満点だったのに、「千の風になって」が万人に受け入れられる時代になりました。自分の中にある不変のもの。それをヨーガの智慧の中から少しずつ学んでいきたいと思います。
『自在神は諸感覚器官は外界に向けて働くようにお造りになられた。それ故に、人は皆、外界の事物を追い求め、内なる真我をみようとしない。智慧ある少数の者のみが不死なるものを求めて外界から内にその目を向け、内在者たる真我を見いだす』(カタ・ウパニシャドⅣ-1)
*****************************************************************
インド政府認定のヨガセラピストの前の段階のインストラクターの講座です。月に1度の講義で1年に渡りました。朝9:30から17:00まで丸一日勉強!最後の卒業論文は苦労しましたがなんとか無事に卒業、素晴らしいヨガの智慧をここにUPして行こうと思います。
今期の東京会場は100名以上も参加していました。幸いにも友達も一緒に受講することになったので心強い。勉強なんて大学以来、でもこれがとっても楽しかった!Yogaが体に及ぼす影響はインドでは非常に研究が進んでいて、科学的に証明されています。インドにはヨガ自然療法の大学が医科大と同じくらいの数あり、最近はアメリカやカナダにも多くなってきています。今までの西洋医学だけでなく、代替医療が重要視され始めているのです。そういった病院ではヨガ室があり医師が個別に患者さんにメニューを組んで治療に役立てています。ヨガをすると基礎免疫力があがるので、医療と提携してヨガを取り入れているのです。現在イギリスではセラピーとしてのヨガは保険適用にまでになって来ています。日本では多くの医者は体と心は別として考えますが、頭の柔らかい医師は積極的に取り入れていこうと少しずつ動き出している段階です。ヨガセラピーは今後飛躍的に伸びるであろう分野なのです。 私が皆さんと同じようにヨガをするにつれ、もっと知りたくなったことがヨガが心身に及ぼす影響についてでした。本場インドと同じヨガセラピーのカリキュラムをここ日本で受けられるようにして下さった木村慧心先生には敬服です。知りたいことを教えて下さる師が日本にちゃんといらっしゃいました。ありがたいことです。
多分ここを読んでくれている人は、ヨガの目的が美容や痩せる事ではないはずです。私の所へ何度も通って下さる生徒さんからは「ヨガって痩せますか?」という類の質問は受けたことがありません。もちろんヨガを始める動機は最初は痩身でも美容でも何でも良いのです。でもヨガを続けて1年も2年も経っているのにその目的が最初と変わらない「痩せるため」だったら考えなくてはなりません。ヨガはピラティスなどとは似て否なるもの、体へのエクササイズだけに留まるものではないからです。入り口はとっても広いヨガの世界ですが出口はたった一つ、目指す方向は1つです。
皆さんの意識がどんどん変わって行くのを感じるのは、教える立場の自分には一番嬉しいことです。私の役割は、流行だからとなんとなくヨガを始めた人や、痩せたくてヨガの世界に入ってきた人を「本当はこんなに奥深いものなんだ」と気付いてもらってこっちの世界へ引っ張り込むことだと思っています。もちろんどこかの宗教のように言葉巧みに勧誘したり不安をあおったりする訳ではありませんよ(笑)センサーがあれば「自分で気付く」のです。大丈夫、ちゃんとしたヨガは怪しいものじゃありません。壺も買わされないし自分で覚えてしまえばお金もかかりません。(あ、でもヨガを利用した怪しいヨガももちろんありますからよーく見極めてくださいね)本物だから何千年もヨガがなくならずに伝わっているのです。
この講座はお洒落な街のヨガ教室や、雑誌の見栄えのいいヨガ特集では絶対教えてくれない知識と智慧の宝庫です。
第1回目
今私達がヨガスタジオなどで行っているアーサナと、セラピーとしてのアーサナは全く違うものになります。一番間違っていけないことは、「アーサナが病気を治すわけではない」ということです。だからこの病気にはどのポーズが効きますか?なんてのはナンセンス。巷では「このポーズは○○に効きます」なんてアーサナの効果がまことしやかに言われていますが・・・科学的根拠なし!本に書いてあるから?効くと言われているから?誰が言ったの?誰かそれを研究してデータを取りましたか?そんなのお医者さんの前で言ったら一笑に付されてしまいます。「○○に効く」と言われると効いている気がする、それだけのことです。コラーゲン鍋食べたら翌日はお肌がプルプルです!なんてものも、胃で消化されて関節など全身に巡るものが、たった1日でお肌にだけ作用してプルプルになるなど「あり得ない」と、お医者様である慧心先生の息子さんがセラピーの講義で仰っておりました。それも心から信じればそうなる(?)かもしれませんが。
ヨーガセラピーではきちんとカウンセリングをし、脈拍、血圧、呼吸数、数々のデータを継続して取り、症例報告書をつくります。数字とグラフで推移を記します。医師に見せても通用するものを作ります。(セラピストの講座では医師に症例報告の添削を受け、まっかっかになって戻されそのたび何度も何度も書き直し、ビシビシしごかれました。ううう辛かった・・・>┼○ バタッ)
以前私の体験レッスンを受けた生徒さんのアンケートで「全てのポーズの効果を説明して欲しかった」なんて書かれた事がありましたっけ。。。
例えば巷では魚のポーズは、首を伸ばすので甲状腺ホルモンを刺激し若返りの効果あり~なんて本に書いてあったりします。首を伸ばしただけで甲状腺が刺激できるのなら、甲状腺の病気の人にお医者さんが首を伸ばせと言いますよ。ですから全く根拠ない事なのです。
本当かどうかわからない効果を、まことしやかにレッスンで伝えてくれる先生もいます。そういうレッスンを望む生徒さんもいます。その思い込みで病気が治るならば、それはそれでプラシーボでいいのかもしれませんが、私は不確実な効果を伝える指導はしないようにしています。「街のヨガ教室の先生ならばそれでいいが、ヨガセラピストとして専門知識を持った指導者になる皆さんは、そんな不確かな効果を謳う指導はしないように」と慧心先生からクギを刺されています。
ポーズで病気が治るなら、とっくにお医者が取り入れるはずです。
頭痛がするからこの薬を飲む、のように「○○に効くからこのポーズをする」というスタンスではなく、自分で体験し、体感し、本人が実感して噛み砕かないと本当には自分の為になりません。頭で知識を得るだけではヨーガは生きてきません。ヨーガは実践の科学です。
病気=”病”は”気”から。
読んで字の如し。病気の根本を無視してはいけません。この根本の部分を重要視してヨーガセラピーは行われます。見えない”心”の部分。
西洋医学の進歩はめざましいものがあり、多くの病気が治るようになってきました。しかし同時にストレス関連疾患が増え、西洋医学の対症療法だけでは根治が難しく、伝統医学やヨーガ療法などの代替医療との統合医療が大切なのではないか、とようやく最近言われ始めたのです。「どうも病気は体だけでなく心も関係している」と医師の間で認識されるようになり、日本では1961年に九州大学で国内初の心療内科が出来ました。(後に1972年に東大病院、75年に東北大病院、そして現在沢山の心療内科が出来ました)
なぜ現代こんなにも心身症(第3回で詳しく説明します)患者が増えたのでしょうか。現代人は高度成長に比例し、「富を求める人生」へ向かいました。人々が求めるもの、それは今も昔も幸福であることに変わりないのですが、幸福の象徴=豊かな暮らし・ブランドのバッグ・高級時計・高級車・高級住宅・・・へと変化して行きました。今や幼稚園の頃から競争社会です。塾に通って良い学校に入らねば。良い大学に入らねば。一流企業に入らねば。あいつより早く出世しなければ。そうしてストレスを溜め込み、そのストレスにも気づかないまま酒やタバコ、疲れたら今度は「癒し」という名の刺激を求めます。一番大切なものを忘れたまま、体の声を聞かずがむしゃらに突っ走った結果、体が悲鳴をあげ始めます。
外にあるものは全て変化します。これは真理です。形あるものはいつか壊れます。人間関係であっても長い年月のうちに変化します。私達の心が 外にあるもの=壊れるもの と結びついていると必ず折れる時が来ます。では何が不変なのでしょうか。人は地球という宇宙に生きています。大自然の中で生まれ、生き、死んでいきます。この宇宙に生きている以上、人には大自然と同じエネルギーが備わっています。一昔前はスピリチュアルといえば怪しさ満点だったのに、「千の風になって」が万人に受け入れられる時代になりました。自分の中にある不変のもの。それをヨーガの智慧の中から少しずつ学んでいきたいと思います。
『自在神は諸感覚器官は外界に向けて働くようにお造りになられた。それ故に、人は皆、外界の事物を追い求め、内なる真我をみようとしない。智慧ある少数の者のみが不死なるものを求めて外界から内にその目を向け、内在者たる真我を見いだす』(カタ・ウパニシャドⅣ-1)
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インド政府認定のヨガセラピストの前の段階のインストラクターの講座です。月に1度の講義で1年に渡りました。朝9:30から17:00まで丸一日勉強!最後の卒業論文は苦労しましたがなんとか無事に卒業、素晴らしいヨガの智慧をここにUPして行こうと思います。
今期の東京会場は100名以上も参加していました。幸いにも友達も一緒に受講することになったので心強い。勉強なんて大学以来、でもこれがとっても楽しかった!Yogaが体に及ぼす影響はインドでは非常に研究が進んでいて、科学的に証明されています。インドにはヨガ自然療法の大学が医科大と同じくらいの数あり、最近はアメリカやカナダにも多くなってきています。今までの西洋医学だけでなく、代替医療が重要視され始めているのです。そういった病院ではヨガ室があり医師が個別に患者さんにメニューを組んで治療に役立てています。ヨガをすると基礎免疫力があがるので、医療と提携してヨガを取り入れているのです。現在イギリスではセラピーとしてのヨガは保険適用にまでになって来ています。日本では多くの医者は体と心は別として考えますが、頭の柔らかい医師は積極的に取り入れていこうと少しずつ動き出している段階です。ヨガセラピーは今後飛躍的に伸びるであろう分野なのです。 私が皆さんと同じようにヨガをするにつれ、もっと知りたくなったことがヨガが心身に及ぼす影響についてでした。本場インドと同じヨガセラピーのカリキュラムをここ日本で受けられるようにして下さった木村慧心先生には敬服です。知りたいことを教えて下さる師が日本にちゃんといらっしゃいました。ありがたいことです。
多分ここを読んでくれている人は、ヨガの目的が美容や痩せる事ではないはずです。私の所へ何度も通って下さる生徒さんからは「ヨガって痩せますか?」という類の質問は受けたことがありません。もちろんヨガを始める動機は最初は痩身でも美容でも何でも良いのです。でもヨガを続けて1年も2年も経っているのにその目的が最初と変わらない「痩せるため」だったら考えなくてはなりません。ヨガはピラティスなどとは似て否なるもの、体へのエクササイズだけに留まるものではないからです。入り口はとっても広いヨガの世界ですが出口はたった一つ、目指す方向は1つです。
皆さんの意識がどんどん変わって行くのを感じるのは、教える立場の自分には一番嬉しいことです。私の役割は、流行だからとなんとなくヨガを始めた人や、痩せたくてヨガの世界に入ってきた人を「本当はこんなに奥深いものなんだ」と気付いてもらってこっちの世界へ引っ張り込むことだと思っています。もちろんどこかの宗教のように言葉巧みに勧誘したり不安をあおったりする訳ではありませんよ(笑)センサーがあれば「自分で気付く」のです。大丈夫、ちゃんとしたヨガは怪しいものじゃありません。壺も買わされないし自分で覚えてしまえばお金もかかりません。(あ、でもヨガを利用した怪しいヨガももちろんありますからよーく見極めてくださいね)本物だから何千年もヨガがなくならずに伝わっているのです。
この講座はお洒落な街のヨガ教室や、雑誌の見栄えのいいヨガ特集では絶対教えてくれない知識と智慧の宝庫です。
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by yogini_yogini
| 2010-05-15 10:40
| yoga講座
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